【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第10章】カナタとツバサ、帰郷後の一連の流れ。
【第5節】新暦93年と94年の出来事。
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スケジュールをそれに合わせた』という訳ではなかったのですが、奇しくも「クラウス没後360周年」の年であり、『今年、クラウスの魂は再び地上に転生して来るだろう』などと主張する者たちまで現れます。
もちろん、神学的には「死後360年」というのはあくまでも「目安」であって、『必ずや、ちょうど360年目に』という意味ではなかったのですが、それにもかかわらず、それから一年余の間にミッドで生まれた男児の一割以上が(ほとんど八人に一人ぐらいが)「クラウス」と名づけられてしまったのでした。(笑)
なお、これもまた余談ですが、アインハルトとヴィヴィオは特別招待席でこの映画を観て以来、いささか「心境の変化」がありました。
映画の主人公たちが自分たちとは別人であることぐらいは、もちろん、二人ともよく心得ていましたが、それでもなお、「継承した記憶」に引きずられたのか、しばらくの間、アインハルトは「自分がまるでクラウスになったかのような気分」に、ヴィヴィオもまた「自分がまるでオリヴィエになったかのような気分」に、浸り込んでしまったのです。
二人の「夫婦の営み」も、当然に今までのような双方向的な関係から、役割分担の固定した関係へと変わってゆくことになった訳ですが……。
【エロ描写は、この作品の主旨ではないので、省略します!(笑)】
そうした「役割分担の固定した関係」が続くうちに、ヴィヴィオも随分と「女性的な体つき」になり、気持ちの上でも、ごく自然に『自分の体でアインハルトさんの子供を産みたい』と思えるようになって来ました。
そんな経緯もあって、ヴィヴィオは翌94年の5月に、アンナの父親の病院で然るべき医療措置を受けましたが、残念ながら最初の疑似受精卵は着床に失敗し、後日、生理が来てしまいました。また改めて体調を整え直し、同年の8月には2回目の医療措置でようやく着床に成功します。
こうして、ヴィヴィオは、翌95年の5月下旬には出産の予定となったのでした。
さて、話はまた少し遡りますが、新暦93年の4月に正式に陸士245部隊に配属された後、カナタとツバサはその部隊で割と地味にキャリアを積み上げながら、ゆっくりと時間をかけてその実力を伸ばしていきました。
なのはとフェイトは、自分たちが小児だった頃に(はやてほどではないにせよ)少しばかり「生き急いで」しまったことを今になって微妙に後悔しており、『できれば、この子たちには、私たちよりももう少しゆっくりと、一歩ずつ順番に成長していってほしい』と願っていたので、基本的な教育方針としては『万事につけ、あまり急かさない』ことにしていたのです。
だから、なのはもフェイトも、あまり積極的には自分たちの方から魔法を教えたりはしませんでし
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