【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第10章】カナタとツバサ、帰郷後の一連の流れ。
【第2節】新暦90年の出来事。(後編)
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ーコアもようやく自然回復しました。
そして、この頃から、トーマはまた少しずつ魔法が使えるようになっていったのですが、やはり、なかなか「完全に元どおり」という訳にはいかなかったようです。
また、この年の10月には、〈管10ルーフェン〉のアイリンお嬢様から『レイ・タンドラ老師(86歳)が病に倒れた』と聞かされて、ノーヴェは大急ぎでお見舞いに駆けつけました。
「11年前(新暦79年)に、現地でお世話になったメンバー」にはひととおり声を掛けてみたのですが、アインハルトとコロナは局の仕事で来られませんでした。
結果として、ミッドからノーヴェに同行したのはヴィヴィオとミウラだけでしたが、現地の次元港では意外にも、カルナージから直で来たジークリンデが三人に合流します。彼女をルーフェンに呼んだのも、やはりアイリンお嬢様でした。
ノーヴェたち四人が列車で現地に向かうと、その駅までお嬢様と彼女の執事クレアが車で迎えに来てくれています。
こうして、六人は一団となって老師の病室を訪ねたのでした。
幸いにも、命に別状は無い様子でした。老師も笑って見舞客に対応しましたが、さすがに、もう昔ほどの覇気はありません。今では本当に「どこにでもいそうな」好々爺といった感じです。
実のところ、ミウラには『もしかしたら、病室ではリオに会えるのでは?』という期待もあったのですが、やはり、現実はそれほど甘くはありませんでした。
帰り際に、リンナ(老師の孫娘で、リオの従姉)から聞いた話では、『リオは五年前から、消息不明のまま。多分、本当はテロ組織に潜入捜査をしているのだろうけれど、表向きは行方不明あつかい。三年ほど前からは、タオも姿を消している』とのことです。
四人は「取りあえず、今回は大事なかったこと」に安堵しつつ、それぞれにミッドチルダとカルナージに帰ったのですが……。
この段階では、まさか『これからわずか二年後に、老師がこのまま亡くなってしまう』などとは、誰にも想像できてはいなかったのでした。
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