【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第10章】カナタとツバサ、帰郷後の一連の流れ。
【第1節】新暦90年の出来事。(前編)
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」
「それを言うなら、隔世遺伝よ」
「知ってるじゃないか!」
「知識として知ってるからって、気持ちとして納得できる訳じゃないのよ!」
(……女の子は、むつかしいなあ……。)
ゼメクはこの先も長らく、この「ちょっと気むずかしいところのある妹」に振り回され続けることになるのですが、それはまた別のお話です。(笑)
また、この「90年4月」には、他にもさまざまな出来事がありました。
まず、管理局全体の話としては、新たに「上級執務官制度」が始まりました。
近年は、広域犯罪も増加し、それに伴って執務官が合同捜査を行なう機会も増えて来たのですが、執務官同士は「基本的には」対等の存在なので、現場で執務官同士の足並みが揃わないことも間々ありました。
今までは、「現場での指揮系統」の問題も「執務官同士の個人的な人間関係」に依存していたのですが、いつも「旧知の間柄」ばかりが同じ現場に集うとは限りません。
そこで、管理局の〈上層部〉は将来を見越し、「一般の執務官に対して、指示や命令を下すことのできる権限を持った上級職」を新設したのでした。
必要条件は「現場での勤続」が20年以上。特に「試験」は無く、過去の実績や「指揮スキル」などから総合的に判断して、〈上層部〉が一人一人を直接に任命します。
(つまり、必ずしも「強ければなれる」というものではありません。)
基本的には終身制で、待遇は二佐、もしくは一佐に相当します。したがって、三佐(一般には、陸士隊の部隊長や次元航行部隊の艦長など)に対しても、「依頼」ではなく「命令」をすることができます。
この制度が施行された翌日に、上級執務官・第1号に任命されたのは、当然ながら「炎の英雄」ラウ・ルガラート執務官(43歳、勤続27年)でした。
また、この90年4月には、エリオとキャロ(25歳)がそれぞれにジョスカーラ姉弟と結婚し、二組の若夫婦はスプールスの第五大陸を離れて、カルナージのアルピーノ島に移住しました。
これ以降、(表向きの話としては)二人の所属は「本局直轄・カルナージ地上本部」の「離島警邏隊・無人地帯警邏分隊」となります。
それは、エリオとキャロとフリードだけの、とても規模の小さな分隊でしたが、二人は(表向きの「本業」としては)これ以降、『週一回、フリードに乗って海岸沿いに島全体をぐるりと一周し、「不審者が上陸していないかどうか」などを確認してゆく』という単純な仕事(すなわち、無人地帯警邏)を黙々とこなし続けたのでした。
【この時点で、姉のヴァラムディは22歳、弟のフェルガンは18歳です。詳しくは、「キャラ設定10」の後編を御参照ください。】
なお、スバル(30歳)は、この4月にラディスリィ(17歳)
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