【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第10章】カナタとツバサ、帰郷後の一連の流れ。
【第1節】新暦90年の出来事。(前編)
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そして、二人はわずか数か月の家庭教育で「ミッド人の小児としての、最低限の知識や常識」を身に付けていきます。
一方、なのはとフェイトには、もちろん、『娘たちを説得して、普通に「魔法学校の初等科」へ通わせる』という選択肢もありました。また、逆に、『最初から学校になど行かせず、通信教育を受けさせながら、自分たちの手で特別な英才教育を施す』という選択肢もありました。
二人はさんざん悩みましたが、結局は、間を取って(?)翌春からカナタとツバサを「全寮制の魔法一貫校」へ放り込むことにしました。
自分の娘たちの希望を丸ごと否定することも、自分の娘たちをあからさまに特別あつかいすることも、できればしたくはなかったからです。
【ちなみに、ヴィータも84年の8月以降は、常に「大人の姿」で生活をするようになっていたので、カナタとツバサは、最初から彼女のことを「母親たちと同世代の人物」として認識しています。】
さて、ミッドチルダにおける魔法教育は、昔から、一般的な理論や実践の基礎を教える教科中心の「魔法学校」と、新人の局員たちにもっぱら実技を叩きこむ「訓練校」の二本立てでした。
(スバルのように『魔法学校を経由することなく、普通校からいきなり訓練校に入る』というのは、相当に稀な事例です。)
【この件に関しては、StrikerSのコミックス第1巻を御参照ください。】
しかし、新暦80年代になると、ミッドチルダでは「両者の統合」が重要な課題として議論されるようになり、新暦87年度には、ついに両者を統合した三年制の「魔法一貫校」が(実験的に)まずは四大都市圏に設立されました。
その内容は、おおむね「教科課程」と「訓練課程」に分かれているのですが、実際には両者を並行して進めていくことが推奨されています。
【現実に、カナタとツバサは一年目の後半からは早くも訓練課程を始め、三年目の半ばには早々と教科課程を切り上げました。
普通校であれば5年はかかる「初等科の教科課程」を、「ごく大雑把な形で」ではありますが、わずか2年半で「あらかた修了」してしまったというのですから、実のところ、この双子は魔法を抜きにしても「相当に優秀な少女たち」なのです。】
こうした一貫校は、基本的には『初等科を卒業した12歳児たちが入学して、今までは「魔法学校の中等科」と「陸士訓練校」で合わせて四年かかっていた課程を、一年早く修了するためのものである』と考えられていました。
そのため、首都「第二」一貫校でも7歳児の新入生は本当にカナタとツバサの二人しかいませんでした。7歳からの入学はルールとしては可能でしたが、当時は「一貫校制度」が始まってからまだほんの四年目であり、本気で「そんなこと」をやらかす親など、現実には今ま
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