暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第186話:明かされる仮面の下
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。体を酷使しすぎて限界に達した……それが意味するところなど、一つしかない。
「ま、まさか……おいウィズッ! まさかこれ、前に颯人がアタシの絶唱の負荷を肩代わりしたのが原因なんじゃ……!?」
嘗て颯人は、捨て身の覚悟で奏が絶唱した際彼女と自分の間に魔力的なパスを作り彼女が受けるバックファイアを全て請け負っていた。それ以降奏が戦い際に受ける反動は全て颯人が負担し続け、時にはそれが原因で窮地に陥る事もあった。
それも最近は奏が負担を感じる事自体が少なくなってきたので半分忘れかけていたし、ともすればその?がりが彼との絆へとなりつつあっていた。それがここに来て牙を剥いたかと、奏は心臓が縮み冷や汗が止まらなくなる。
「……いえ、それだけではありません」
「何?」
「確かに奏さんの絶唱の負担を肩代わりした事も無関係ではないでしょうが、最大の原因は颯人自身が持つ魔力の膨大さと成長率にあります」
「成長率?」
これまでの戦いで、颯人は何度も肉体を魔力的にも酷使してきた。奏の負担をずっと請け負い続けただけでなく、限界を超えた魔法を発揮した事もある。魔法少女事変の終わりには奏とキャロルを守っただけでなく、殆ど魔力が無い状態でハンスに無理矢理魔力を分け与えもした。
それらの無理が積み重なった結果、魔力の器としての颯人の肉体に限界が来た事がこの事態を引き起こした要因の一つである事は疑いようが無い。だがアルドの見立て通り、最大の理由は颯人の魔力が大きく成長しすぎてしまった事にあった。
「……今の颯人は、大きく成長しすぎた魔力に肉体が耐えきれなくなった状態だ。何事も無ければ押さえ込めたはずが、これまでの無茶が祟って……」
「つまり……やっぱり、アタシの……」
「奏ッ!?」
自分を助けたりしなければ、颯人がこんなに苦しむ事は無かった。罪悪感に苛まれた奏は、その場に崩れ落ちそうになりマリアが慌ててそれを支える。絶望に打ちひしがれる奏に、サンジェルマンが宥めるように声を掛けた。
「それは違うわ。天羽 奏、それは違う」
「サンジェルマン?」
「これは誰にも予想は出来なかった。颯人君が無茶をする事は彼らの想定内。ただ一つ計算外だったのは、彼の持つ才能が誰の予想をも上回っていたから。そうでしょ?」
同意を求めるようにサンジェルマンがアルドを見れば、彼女は小さく頷いた。それを見てサンジェルマンは小さく息を吐くと、彼がこうなった原因以上に気にすべきことをアルドとウィズに訊ねた。
それは即ち、彼の治療方法だ。
「それより、どうすれば彼は助けられるの? 助ける方法はあるの?」
【颯人さんの症状は、サバトに掛けられた人の体が崩れるのに似ています。自力で魔力を抑え込めた颯人さんなら、今回も自力で生き残る事は出来ませんか
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