第五十一話 織田家の者達その六
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「もうな」
「同性愛については」
「何が悪いか」
「そうした考えが主流やね」
「こっちの世界はな」
「それやとそれでええってことで」
アレンカールも言ってきた。
「問題なしね」
「そうやね」
「綾乃ちゃんは正しいわ。ただ個人の趣味だから」
「強制はあかんで」
「そうよね、あたいはこの口調やけどそっちの趣味はないから」
そこは断るのだった。
「宜しくね」
「アレンカール君はそうやね」
「女の子が好きよ」
笑顔で言うのだった。
「あたいはね」
「そやね」
「けど同性愛を法で禁じるのは」
「やっぱりちゃうね」
「罪になるとか」
「ましてや死刑になるとか」
「そんなものやないでしょ」
こう言うのだった。
「やっぱり」
「ほんまそやね」
「男同士でも女同士でもええやろ」
シェリルも言ってきた。
「私もそっちの趣味ないけど」
「それでもやね」
「誰が誰を好きでもな」
例えそれが同姓であってもというのだ。
「ええやろ」
「織田信長さんみたいに」
「もっと言えば信長さんだけやないやろ」
綾乃に顔を向けて言った。
「当時の日本は」
「武田信玄さんも上杉謙信さんもやで」
「そやな」
「伊達政宗さんもな」
「ほんま普通やな」
「それで悪いかって言われたことは」
それはというのだ。
「ほんまないし」
「そやな」
「ほんまうちにしたら」
綾乃は今度は首を傾げさせつつ言った。
「何でそれが罪になるのか」
「わからへんな」
「趣味やなくても」
そうであってもというのだ、自分が。
「特にやん」
「罪やないな」
「そうとしか思えんから」
だからだというのだ。
「これから戦う神霊さん達についても」
「何とも思わへんな」
「織田家はそうしたことが普通でも」
他の家と同じ様にというのだ。
「別に何が悪いか」
「そうなるな」
「むしろ織田家って格好いいイメージあるから」
だからだというのだ。
「うちはそれもまた華やて思うけど」
「同性愛も」
「そう思うで」
「それやとあれか」
シェリルは綾乃の今の話を聞いてこう言った。
「ジュネとか薔薇族とか」
「男性版宝塚とかやね」
「そうした感じかいな」
「うちとしては」
織田家へのイメージはというのだ。
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