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ソードアート・オンライン ーBind Heartー
はじめてのフロアボス
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わずかに体勢を崩した。その隙を見逃さずアスナは反撃に転じた。
白銀にきらめく細剣を中段に次々と突き入れる。見事に全弾ヒットし、骸骨のHPバーが減少する。
そのまま三連続の突きを入れたあと、ガードが上がり気味になった敵の下半身に、一転して切り払い攻撃を往復。次いで斜めに跳ね上がった剣先が、純白のエフェクト光を撒き散らしながら上段に二度突きの強攻撃を浴びせる。
細剣 八連続攻撃技 ≪スター・スプラッシュ≫
骸骨のHPバーを三割削り取ったハイレベル剣技の威力もさることながら、使用者のそのあまりの華麗さに俺は思わず見とれた。剣舞とはまさにこのことだ。
放心した俺に、まるで背中に目がついているかのようなアスナの声が飛んだ。
「キリト君、スイッチ行くよ!!」
「お、おう!」
細剣 重単発技 ≪テンペスタ・パイル≫
俺が慌てて剣を構えなおすと同時に、アスナは単発の強烈な突き技を放った。その剣先は、骸骨の左手の金属盾に阻まれ派手な火花を散らした。
俺は間髪入れず突進系の技で敵の正面に飛び込んだ。
アスナが充分な距離を取って退くのを視界の端で確認した俺は、右手の剣をしっかり握り直すと猛然と敵に打ちかかった。
俺が繰り出した≪バーチカル・スクエア≫は四回とも面白いように敵にヒットし、HPを大きく削り取った。
ひるみながらも放たれた反撃を武器で弾き防御した俺は、勝負を決めるべく大技を開始した。右斜め斬り降ろしから、手首を返して同じ軌道を逆戻りして斬り上げる。そのまま左肩口から体当たりを敢行。姿勢をぐらつかせた骸骨の、がら空きの胴体めがけて右水平斬りを放つ。間髪入れず今度は右の肩から再び体当たり。
ここまでの攻撃で、敵のHPバーは大きく減少して瀕死領域に入っていた。俺は、全身の力を込めて上段水平切りーー七連撃最後の一撃を繰り出した。
片手直剣 七連続攻撃技 ≪メテオブレイク≫
エフェクト光の円弧を引きながら、剣は狙い違わず骸骨の首をはね、残された体は糸が切れたように乾いた音を立てて崩れ落ちた。
「やった!!」
剣を収めた俺の背中を、アスナがばしんと叩いた。
それに微笑んで応えると、通路の曲がり角に視線を移す。
「おい、もう出て来ていいぞ」
「……」
その曲がり角の陰から出て来たのは、今回の三人目のパーティーメンバー、トーヤだった。
迷宮区に入る前とは違い、トーヤの表情はいかにも不機嫌そうに眉根を下げられていて俺たち二人を睨んでいた。一応の自衛用として右手に持った鎌剣を所在無さげに手の中で数回まわして、への字にしていた口を開く。
「おつかれさまです……。ところで、俺は一体いつになったら戦闘に参加させてもらえるんでしょうか……?」
「さっきも言っただろ。俺たちの戦い方を見ながら
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