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ソードアート・オンライン ーBind Heartー
はじめてのフロアボス
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ザーコートの前を開くと、右隣うずくまるアスナの体を包み込んだ。アスナは一瞬じろっと俺を睨んだが、おとなしく自分の体がすべてコートに隠れるようにした。
先ほどキャラ作り呼ばわりされたコートの恨みも晴らしたところで、左隣にいるはずのトーヤを確認する。
すると、トーヤはその襟に巻かれている長すぎるロングマフラーの両端をつまみ上げ、あろうことか自分の顔にぐるぐる巻きつけ始めた。両目だけが出た状態にすると、満足したのかしゃがんだ背をさらに丸くさせる。
「……」
「……」
ぱっと見『子どもの忍者ごっこ』という感想しか出てこないその見てくれに、俺だけでなくアスナも沈黙していた。しかもそれをやっている本人はなぜかダークグレーの布のしたでドヤ顔をしているようにも見える。
一応、≪隠蔽≫のスキルについては心得ているようだが、このアホにしか見えない行動からは不安がぬぐいきれなかった。
「おい、お前それは……」
「あっ! 来ましたよ……!」
ようやく俺がツッこもうとしたときには、すでにざっざっと規則正しい足音が耳に届きはじめていた。
仕方なく今はこのカオスの光景は放置することにして、俺とアスナはいっそう体を低くする。
やがて、曲がりくねった小道の先からその集団が姿を現した。
全員がお揃いの黒鉄色(ガンメタ)の鎧に能力の戦闘服をまとった剣士クラスで、先に立つ六人の持った大型のシールドの表面には、特徴的な城の印章が施されている。
武装は片手剣と斧槍が六人づつと別れていて、全員がヘルメットのバイザーを深くおろしているため見分けづらい。
もはや見間違いようがない。彼らは基部フロアを本拠地とする超巨大ギルド、≪軍≫のメンバーだ。
マップで連中が索敵範囲外に去ったことを確認すると、俺たち三人はしゃがみこんだまま、ふうと息を吐き出した。
「……あの噂、本当だったんだ……」
「噂、ですか……?」
俺のコートにくるまったまま小声で呟いたアスナに、トーヤがマフラーの下から若干くぐもった声で聞き返す。
「うん。ギルドの例会で聞いたんだけど、≪軍≫が方針変更して上層エリアに出てくるらしいって。元々はあそこもクリアを目指す集団だったのよね。でも二十五層攻略の時大きな被害が出てから、クリアよりも組織強化って感じになって、前線に来なくなったじゃない。それで、最近内部に不満が出てるらしいの。ーーで、前みたいに大人数で迷宮に入って混乱するよりも少数精鋭部隊を送って、その戦果でクリアの意思を示すっていう方針になったみたい。その第一陣がそろそろ現れるだろうって報告だった」
「実質プロパガンダなのか。でも、だからっていきなり未踏破層に来て大丈夫なのか……?」
「でも、装備的にはそれなりにレベルありそうでしたし……さすがにぶっつけ本番
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