第百十一話 チャックその八
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「日本のものよりもね」
「悪かったのね」
「同じ支給品でも」
軍隊、日本で言う自衛隊のというのだ。自衛隊ではそうしたものを官品と呼び制服や靴は私服を買う人が多いという。
「日本のものの方がね」
「質がいいのね」
「そうみたいよ」
これがというのだ。
「どうやらね」
「そうなのね」
「だからね」
それでというのだ。
「そこからもなのね」
「日本はいいのね」
「チャックもでね」
理虹はこう話した。
「あるからいいのよ、試しに北朝鮮の軍隊の軍服とか」
「人民軍ね」
「あのださいね」
「確かにださいわね」
かな恵みも北朝鮮人民軍の軍服についてはこう言った。
「あそこの軍服って」
「そうよね」
「色悪いし」
まずはこちらの話をした。
「帽子と肩の飾りが大き過ぎるし」
「あれ肩章っていうのよ」
「そうなの」
「そう、それで全体的にバランスがね」
「悪くてね」
「だざいわね」
かな恵はまたこう言った。
「はっきり言って」
「そうよね」
「あのだささって」
それはとだ、かな恵はさらに言った。
「ないわね」
「将軍様のデザインとか?」
「今の将軍様?」
「前かららしいから前の将軍様じゃない?」
理虹は少し考えてから答えた。
「それだと」
「ああ、お父さんね」
「それかお祖父さんね」
「その頃なのね」
「それであこの軍服って多分生地も仕立てもね」
「悪くて」
「それでチャックも」
これもというのだ。
「ないと思うわ」
「格好悪くてそれはないわね」
「動きにくそうだしね」
「随分ね。しかもね」
かな恵はこうも言った。
「あそこの軍隊の女の人のスカート」
「ミニスカよね」
「行進の時出て来るけれど」
「あの変な行進ね」
「あれしながら出て来ることあるけれど」
ミニスカートの女性兵士達はというのだ。
「何かあの軍服も嫌よね」
「あれ喜び組でしょ」
理虹は実に癒そうに話した、言葉にもうそれが出ていた。
「将軍様の」
「あれ?将軍様のハーレムの」
「そう、それでしょ」
「そう聞くと滅茶苦茶嫌ね」
「尚更そうなったわね」
「いや、将軍様のハーレム要員とか」
かな恵も実に嫌そうに話した。
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