第百十一話 チャックその三
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「失投して打つ方もな」
「からっきしね」
「三振とかゲッツーが出る能力ばかりあって」
所謂マイナス能力である。
「それでな」
「弱過ぎて」
「改造コード使うか」
若しくはというのだ。
「自分で育てた選手入れないとな」
「まともなチームじゃないのね」
「そこまで弱いんだよ」
「凄いわね」
「もうずっとな」
ゲームでもというのだ。
「ダントツで弱い」
「そんなチームね」
「実際ゲームでも勝率一割台とか」
そうしたというのだ。
「激烈な弱さだよ」
「リアルと一緒ね」
「そうだよ、打たれまくって打てなくて」
そうした状況でというのだ。
「本当にな」
「どうにもならない位弱い」
「ざま見ろだよ」
明男はここでこの言葉も出した。
「本当にな」
「巨人が弱いとね」
「世の中もよくなるしな」
「皆元気が出るのよね」
かな恵も言った。
「巨人嫌いだから」
「嫌いな奴それも悪い奴が負けたらな」
「気分いいわね」
「だからな」
それでというのだ。
「嫌われてる巨人が負けること自体が」
「日本にとっていいことよね」
「もう最下位決定してるよ」
姉に笑って話した。
「今年もな」
「昨日百敗して」
「とっくに最下位もな」
「決定してるわね」
「これで二十一年連続か」
「凄いわね」
「それでこれからもな」
さらに言うのだった。
「最下位でな」
「あり続けるわね」
「万年最下位どころか」
この言葉で収まらずというのだ。
「一億年はな」
「連続最下位ね」
「巨人軍は」
こうもだ、姉に言った。
「永遠に破滅だよ」
「まさに永遠ね」
「不滅じゃなくてな」
「そっちね」
「不潔って言った人もいたな」
巨人についてだ。
「何でも」
「永遠に不潔?」
「球場に来て」
そうしてというのだ。
「ポールによじ登ってな」
「それでなの」
「そう書いた幕下ろして」
「あっ、それ犯罪よね」
「球場でそんなことしたらな」
「それでその人捕まったのね」
「そうだけれどな」
それでもというのだ。
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