第八幕その八
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バド王もフラウ王女も目を丸くさせてこう言いました。
「またこれはね」
「物凄く美味しいわ」
「これまでも懐石料理をご馳走になったことはあるけれど」
「この料亭のものも美味しいわ」
「うん、そうだね」
バラも食べて言います。
「これは美味しいよ」
「何か若返る感じがするわ」
ジクシー女王も言いました。
「これはね」
「あの、お料理一つ一つがです」
カルロスも食べて言いました。
「物凄くいいんですが」
「食材も調理の仕方も素敵で」
ナターシャも言います。
「宝石みたいです」
「色合いも奇麗で」
恵梨香はそちらのお話をしました。
「何か芸術品みたいです」
「食べる芸術品ですね」
ジョージもこう言いました。
「これはまさに」
「こんなものが食べられるなんて」
神宝も唸っています。
「信じられません」
「信じられなくても事実よ」
ドロシーは皆に笑顔で答えました、食べられない人達は食べている人達のうっとりとした笑顔を見つつ言いました。
「今私達がこのお料理を食べていることはね」
「そうですね」
「信じられなくても」
「これは事実ですね」
「紛れもなく」
「そうですね」
「そうよ、本当にね」
まさにというのです。
「事実だから」
「美味しいものを食べられるのが事実っていいよね」
腹ペコタイガーも食べながら言います。
「何よりも」
「そうでしょ」
「うん、幸せだよ」
「昔はアメリカにもオズの国にもこうしたお料理はなかったけれど」
魔法使いも言います。
「確かに美味しいね」
「そうだよね」
トトも食べています、そのうえでの言葉です。
「幾らでも食べられそうだよ」
「お酒も美味しいよ」
魔法使いは日本酒も飲んで言いました。
「こちらも」
「魔法使いさんワイン飲んでたね」
臆病ライオンは魔法使いに尋ねました。
「お昼は」
「そして今はだよ」
「日本酒だね」
「そちらを楽しんでいるよ」
「そうだね」
「どちらもね」
まさにというのです。
「いいよ、懐石料理を食べて」
「日本酒を飲むこともだね」
「こちらもね」
「そうなんだね」
「君もどうかな」
魔法使いは臆病ライオンにもどうかと言いました。
「お酒も」
「ううん、オズの国では生きものもお酒を飲めるけれど」
「子供には酔うけれどアルコールのないものがあってね」
「けれどね」
それでもとです、臆病ライオンは魔法使いに答えました。
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