第五十話 死守その八
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「緋炎さんが火煉さんのところに行かれ」
「あの人がか」
「蒼氷さんが征一狼さんのところに行かれ」
「そしてか」
「お迎えに行かれました」
「天の龍全員が集まるか」
「はい」
そうなるというのだ。
「そして玳透さんは今も」
「姫様のところにか」
「いまして」
「皆集まったか」
「そうです」
「一体何がお話されるんでしょうか」
「ある程度はわかっている」
もう一人の丁のことを思い出してだ、神威は答えた。
「だがあくまである程度でな」
「それで、ですか」
「詳しくはわからない」
こう言うのだった。
「俺もな」
「そうなんですね」
「とりあえず皆集まってか」
「それからですね」
「ではまずは空汰の手当てをな」
それをというのだ。
「しよう、さもないとな」
「より酷くなりますね」
「そうなるからな」
「命あっただけでも凄いけどな」
その空汰が笑って言ってきた。
「わいは今回もな」
「助かったな」
「ああ、死ぬっていう運命はな」
「また避けられたな」
「高野山の星見のじっちゃんにも言えるわ」
「助かったとだな」
「じっちゃんもわいが死ぬって出て残念そうやったが」
それでもというのだ。
「わいが助かってな」
「そうだな、本当によかった」
「これで後は自分がや」
「戦いを終わらせればな」
「ええわ、嵐もな」
「どうも。これ以上は戦えそうにないわ」
嵐は苦い顔で述べた。
「身体は大丈夫でも操られた影響で」
「それでか」
「どうも精神力が弱っているから」
それ故にというのだ。
「これ以上戦うことは暫くは」
「わかった、では俺がだ」
神威はそれならと答えた。
「行って来る」
「お願いするわ」
「それではね」
「それで空汰の手当てをしてな」
「そのうえで」
「そうだ、姫様のお話をな」
「聞きましょう」
「それではな」
こう話してだった、神威は今いる面々で空汰の手当てをした、傷は深いが命に別状はなく議事堂にいる医師も密かに呼ばれ治療してことなきを得た、そして天の龍の面々が議事堂に集められて丁の話を聞くことになった。
庚は封真が都庁に戻ると辛そうな顔で話した。
「眠ってくれるかしら」
「寝るのですか」
「今から地の龍全員がね」
「寝るとなると」
「ええ、牙暁も交えてね」
地の龍の夢見である彼もというのだ。
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