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第五十話 死守その七

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「やはりこれは」
「俺も庚さんから聞く、あの人ならだ」
「知っているか」
「おそらくな、だからな」 
 そう思うからだというのだ。
「そうする」
「お前もか、ではだ」
「今はこれでな」
「別れよう」
「またな」
「ああ、会おう」
 こうやり取りをしてだった。
 封真は戦場を後にし天の龍だけとなった、その彼等もだった。
「空汰は俺が担ぐ」
「いいの?」
「俺が今一番動けるな、嵐も俺の一撃を受けた」
 首の後ろへのそれを話した。
「だからな」
「それでなの」
「俺が担ぐ、そうしてだ」
「今は帰るのね」
「そうするぞ」
「悪いな」
 空汰はそう申し出た神威に顔を向けて言った。
「わいもこの状況やとな」
「自分でとは言えないな」
「無理や、立っているだけでや」
「辛いな」
「命に別状はないが」
「重傷は重傷だ」
「そやからな」
「ここはだ」
「ああ、頼むわ」
「それではな」
 神威は空汰を自分の言葉通りに担ぐと嵐と共に議事堂に帰った、そうして議事堂に赴くとそこにだった。
 護刃がいた、護刃はまずは空汰を見て言った。
「空汰さんは」
「幸いだ」
「命に別状はないですか」
「ああ、だが傷は深いからな」
「すぐに手当ては必要ですね」
「そうだ、それで何故ここに」
「丁様に呼ばれまして」
 それでとだ、神威に答えた。
「来ました、小鳥さんも一緒です」
「そうなのか」
「大事なお話があるとです」
「言われたか」
「はい、それで」
「俺もだ、これから大事な話があるとだ」
「言われたんですか」
「そうだった」
 こう答えた。
「戦いが終わる時にな」
「そうですか、あの嵐さんはご無事ですが」 
 護刃は彼女も見て話した。
「ですが」
「それでもだな」
「何かあったんですね」
「そのこともこれからだ」
「丁様がですか」
「話すらしい」
「そうですか、それでなんですが」
 護刃はさらに話した。
「今昴流さんにもです」
「声がかかったか」
「はい、それに」 
 さらに言うのだった。
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