暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
 【第6節】背景設定9: 第15管理世界デヴォルザムについて。(後編)
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移民して名前を変え、二度と戻っては来なかったため、幾百年にも(わた)って続いた「デヴォルザム統王家」はここに断絶しました。
 また、当然ながら、第三大陸〈カロエスマール〉でも「デヴォルザムの法」に従って、この時期に身分制は廃止され、「八伯家」も法律の上ではさまざまな特権を失った訳ですが、この八伯家はいずれも名家として存続し、今も〈カロエスマール〉では政治的にも経済的にも文化的にも重要な役目を果たし続けています。
 そのため、新暦52年には、八伯家のひとつで大富豪でもある「ガウザブラ家」がテロの標的にされ、同家は莫大な人的被害を受けてしまいました。】


 また、デヴォルザムはしばしば『一つの太陽、二つの月、三つの大地』などと形容されますが、実際のところ、大陸ごとに全く「別個の世界」であるかのような印象を受けます。
 気候風土や植生などもそれなりに違っていますが、それ以上に、「住民の構成」や「第二公用語」や「日常的な法規制」などが大陸ごとにまるで異なっているからです。

 まず、中央の第一大陸では、今も住民のほぼ100%が生粋(きっすい)のデヴォルザム人で、人口は15億人を超えています。
 北緯30度でも、夏至の日には太陽が真上(天頂)に来るような世界なので、当然ながら、夏は大変に暑く、冬は大変に寒い土地です。
 また、「尚武の国」と言えば、聞こえは良いのですが、昔ながらの父系主義と男性優先主義が、今も社会に横行しており、全体的にいささか粗野な傾向があります。
 例えば、ミッドを始めとする多くの管理世界では「乳幼児の親権」は(そもそも、乳幼児は母親にこそ依存している存在なので)当然に母親の側にあるのですが、ここデヴォルザムでは『子供は基本的に(たとえ何歳であろうとも)その父親に属する』というのが「彼等なりの」常識であり、こうした「常識の違い」は、デヴォルザム人があちこちの世界で無用の軋轢(あつれき)を生む原因のひとつになっています。

【先に「キャラ設定5」でも述べた「リグロマの実父」のように、それが原因で実際に問題を起こしてしまう人も決して珍しくはないようです。】

 また、生粋のデヴォルザム人たちは、自分たちが暮らす大陸のことを、今もしばしば神殿公用語で「ルグダムザ」と呼んでいます。
(前述のとおり、彼等自身の古代神話における「大地母神デヴォルザムの娘」である豊穣の女神の名前です。)
 大陸の第一公用語は、当然にデヴォルザム共通語ですが、現代では公式にミッド文字が使用されています。また、法律の上では、第二公用語は「昔ながらの神殿公用語」ということになっていますが、実際には(少なくとも日常的には)あまり使われる機会はありません。線形文字も、今ではあくまでも「古典教養」という扱いです。
【なお、他の大陸においても(少なくと
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