【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
【第5節】背景設定9: 第15管理世界デヴォルザムについて。(前編)
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戦乱期」の最中に〈闇の書〉を巡る一連の戦いで弱体化し、王家が断絶した後、隣国のダムノニア王国によって丸ごと併合されてしまいました。)
これによって、デヴォルザム統一王国は「ベルカ世界という後ろ盾」を失った形となり、以後、その権威と権力は急速に衰えて行きました。
また、〈統王〉の権威が衰えて行く一方で、貴族階級(領主層)の社会的な勢力は「相対的に」増大し、彼等はやがて〈統王〉の意向を無視した行動をそれぞれの土地で独自に取るようになっていきました。飢餓も疫病も一段落すると、領主たちの多くは『喉元過ぎれば』とばかりに、税収における「定額制」を導入します。
(つまり、『これからは、豊作だったか凶作だったかには関係なく、同じ土地からは同じ額の税を徴収する』という政策です。)
これは本来、領主側の『農民どもを犠牲にしてでも自分たちの利益は確保したい』という露骨な欲求に基づいた政策だったのですが、後の時代に農業技術が進歩して単位面積当たりの収穫量そのものが増大すると、この政策のおかげで農民層はどんどん豊かになり、領主層は逆に、彼等自身の意図には反して「相対的に」貧しくなっていきました。
当時のデヴォルザムでは、「昔ながらの煩雑な文字体系」のせいで、まだ「官僚層」が充分には育っておらず、領主層も多くは文盲だったので、一度制定した法律を書き変えることも、なかなか容易なことではなかったのです。
また、後の時代には、農民人口の増大を背景に(領主層の主導によって)多くの人々が新天地を求めて東西の大陸へと進出を試みましたが、気候や植生や土質の違いによるものでしょうか。持ち込まれた「第一大陸の作物」はなかなか思うようには育たず、規模の小さな植民地は実にしばしば全滅してしまいました。
そして、今から360年あまり前、ベルカ世界では、聖王戦争の終結と同時に〈大脱出〉が始まりました。それから何年かして、遠く離れたデヴォルザムにも、ついにベルカからの移民船団が到達します。
最初の船団に乗り込んでいたのは、ほぼ全員が「旧バレロス王国」の流れを汲む人々でしたが、身分の上では「貴族階級」ではなく、「戦士階級」に属する人々でした。
(つまり、「領主層」ではなく、その「家臣団」であり、本来は自分の封土を持たずに、主君から年棒を支給されて生活していた人々です。)
彼等は、デヴォルザムを「辺境の世界」と侮って『ベルカ世界における「身分の判別法」など、知るはずも無い』と高を括ったのでしょうか。
あるいは、故郷の世界が滅び去ったことで、いろいろと箍が外れてしまったのかも知れません。
ベルカ世界では「身分の詐称」は「死に値する罪」であったにもかかわらず、彼等はデヴォル
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