【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
【第5節】背景設定9: 第15管理世界デヴォルザムについて。(前編)
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相当な数の魔導師たちを使い潰しながらも、わずか十年たらずで実際に「大陸の統一」を成し遂げたのです。
(結果として、ケンセルヴァ王国では、魔導師だけではなく、魔導技師もその社会的な地位は大変に高いものとなりました。)
降伏した国々の王侯貴族も、「有能」な上に「恭順の意」を示した者たちはそのまま地方領主として取り立てられましたが、それを示さなかった者たちや無能な者たちは容赦なく皆殺しにされ、その地位と財産を没収されました。
そして、昔ながらの支配者層を失った土地には、当然に、ケンセルヴァの貴族たちが乗り込んで来ます。
無論、それに不満を覚える民衆も決して少なくはありませんでしたが、取りあえず、略奪をせずに税を減らしてやれば、民衆は一斉蜂起などしません。
その当時のケンセルヴァ王は、『特定の土地に根を下ろしている訳でも無く、国政に携わっている訳でも無い』中間的な貴族層を排除して、その権利や財産を可能な限り、在地の下級貴族や民衆たちへと分配して行きました。
ケンセルヴァ王国にとっても、「大陸全体の統治」は決して簡単な作業ではなかったのですが、こうした「英明な君主」と「神殿勢力の協力」、および「六種の神器」と「ベルカ世界という後ろ盾」のおかげで、あからさまな反乱は最小限に食い止められました。
また、大陸統一という作業が完了した後には、ケンセルヴァ王国は「デヴォルザム統一王国」と改称し、その王はみずから「統王」と名乗ることになります。
そして、やがて「六種の神器」は〈王都大神殿〉の宝物庫に封印されたのでした。
【その後、ベルカ世界では「カートリッジ・システム」の実用化により、「六台の実験機」は、もういずれも「時代遅れ」のデバイスとなってしまいました。
つまり、バレロス王国の側からすれば、『これ以上、デヴォルザム統一王国に関わり続けることに、さほどのメリットは無い』という状況になってしまったのです。
また、ベルカ世界では、同時期に「初期型のユニゾンデバイス」も開発されましたが、これによる「融合事故」も多発したため、後に、ユニゾンデバイスはどんどん小型化していきました。
ベルカ世界の歴史としては、いずれも「第四の時代(新暦で前940年頃〜前820年頃)」、つまり、「第一中間期の前半」の出来事です。
おそらくは、「夜天の魔導書」も(ユニゾンデバイスが小型化する以前の)この時期に造られたものなのでしょう。】
そして、ケンセルヴァ語は当時すでに「神殿公用語」からの影響で、語彙の上でも音韻の上でも文法の上でも相当な変化を遂げていたのですが、それがいつしか大陸全土に広まっていき、やがて「デヴォルザム共通語」と呼ばれるようになりました。
【デヴォルザム共通語には二重
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