【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
【第5節】背景設定9: 第15管理世界デヴォルザムについて。(前編)
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北半球の「日付変更線」の側は(地球の北太平洋と同じように)丸ごと広大な海になっており、しかも、(地球の北太平洋とは違って)そのまま「陸地に遮られること無く」北極海と完全に一体化しています。】
また、第二大陸も第三大陸も、第一大陸の最寄りの海岸部からは、軽く2000キロメートルほども離れており、しかも、それらの海域には、大陸の沿岸部を除いて「島」が全くありません。
そのため、第一大陸の人々が両隣の大陸に初めて「実際に」足を踏み入れたのは、造船技術や航海技術がそれなりに発達した後の時代のこととなりました。
第一大陸の歴史は古く、少なくとも5000年前には、すでに「それなりの魔法文化」が存在しており、いわゆる「文明揺籃の地」である「四大河平原」では、早くも「都市国家」同士の領土争いなどが始まっていました。
その後も、デヴォルザムは〈大断絶〉の影響もほとんど受けること無く、その歴史は全く独自の発展を遂げて行きます。
そして、大陸全土が何十個かの「領域国家」によって分割し尽くされた後、今から2400年ほど前には、すでに近隣の幾つもの無人世界に植民地を築いていた〈号天〉の「第三統一王朝」の人々がついにこの世界にまでやって来たのですが、彼等は『現地の住民をあからさまに見下した』その傲慢な態度ゆえに、その大陸の各地でデヴォルザム人と衝突を起こしました。
その当時から、デヴォルザム人は、良く言えば「死をも恐れぬ、勇猛果敢な人々」であり、悪く言えば『勝機など無くても、取りあえず突っ込んで行く』という無謀な一面のある人々だったのです。
号天人は「野蛮な原住民の命知らずな戦い方」に恐怖し、また、現地の「厳しすぎる気候」にも嫌気が差した結果、わずか数年でデヴォルザムから撤退してしまいました。
それは、客観的に見れば、ただ単に『植民地にするだけの価値も無い世界として見放された』というだけのことだったのですが、デヴォルザムの人々は、これを「侵略者どもを敗走させた、事実上の勝利」と認識して、以後、〈号天〉を「邪悪な敵」と認定するようになってしまいました。
両世界の交流はごく短期間で終了しましたが、その間に、デヴォルザムの人々は号天の人々から偶然にも(ちょうど地球儀のような)「惑星全土の立体地図」などを入手し、そこから、実に多くの知識を獲得しました。
まず、自分たちの「大地」を取り囲む「海」が有限の存在であること。その海の彼方には「別の大地」があること。また、それらの海と大地をすべてひっくるめて、この「世界」全体が、実は虚空に浮かぶ一個の巨大な「球体」であること。そして、「彼等」は「別の球体(別の世界)」からやって来たのだということ。
ずっと戦争ばかりを繰り
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