【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
【第2節】カナタとツバサとフユカとハルナ。
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しかし、時空管理局は法的に、管理外世界の「内戦」にまでは介入できません。今回の一件は、あくまでも「他の世界への侵略戦争」だったからこそ介入できたのです。
この事件の後、はやては管理世界の一般大衆からはいよいよ「英雄視」されるようになりましたが、はやて自身としては確かに反省すべき点もあり、「次の年からは」これまで以上に深く自分の行動を自制するようになっていきました。
さて、〈上層部〉の将軍たちから「ネチネチと」いろいろ言われた後、はやて(33歳)は、すぐにカルナージのアルピーノ姉妹と連絡を取り、いろいろと安心してから、レティ提督(62歳)の許へと改めて報告に行きました。
(はやては「何故か」もう機嫌が直っています。)
ひととおりの報告が終わると、そのままレティのオフィスで雑談が始まりました。
「息子もようやく『使える人材』になって来たし、最近はもう、部下たちにすべてを任せても何とかなるんだけど、私もまだ引退するには、ちょっと早いし……どうしたものかしらねえ」
レティの言う「息子」とは、かつて機動六課にも在籍していたグリフィス・ロウラン(31歳)のことです。
彼も、今では1男1女の父親となり、彼の愛妻ルキノ(30歳)も昨年の「産休明け」には、再び〈ヴォルフラム〉の第一操舵手(操舵長)に復職していました。
また、はやては今回の件で長らく出張任務に就いていたので、最近の〈中央領域〉の動向には、やや疎くなっています。レティはそれについても、はやてにざっと説明して、次にはその流れで身近な人物の話を切り出しました。
「ああ、そうそう。そう言えば、なのはさんは今、地球へ娘さんたちを迎えに行ってるそうよ」
「迎えにって。なんや、あの子ら、ミッドで暮らすことになったんですか?」
「ええ。二人とも相当な魔力の持ち主だと解ったらしいわ。フェイトさんは仕事の最中で、迎えに行けずに、だいぶ悲しそうだったけど」
「やっぱり、執務官は大変なお仕事なんやなあ」
しかし、噂をすれば何とやら。二人でそんな話をしていると、ちょうどそこへ、フェイトからの応援要請が届きました。
『特に一刻一秒を争うような状況ではないが、拠点制圧のため、武装隊から精鋭を十名ほど、こちらによこしてほしい。また、その際には、必ず医療部から「魔導医師ジョディアン・ハルミーザ」を連れて来てほしい』とのことです。
「そのジョディアン・ハルミーザというのは、どういう人なんですか?」
「まだ若いけど、『遺伝子とその発現形質との関連性』に関する研究のエキスパートよ。人間以外では、竜族の遺伝子についても詳しいと聞くわ」
「ほな、私が行って来ますわ。今なら、ちょうど八神家も全員、揃っとることやし」
「ええ……。これ、多分、あなたたちが出るほどの話じゃないわよ」
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