暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
 【第2節】カナタとツバサとフユカとハルナ。
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れを知ると、直ちに〈提督権限〉に基づいて〈管23ルヴェラ〉を始めとする周辺の諸世界に対して「非常事態警報」を発令し、同時に、バルギオラ帝国に対しては〈時空管理局〉の名において「即時停戦と武装解除」を要求しました。
 しかし、帝国側は当然に、その「一方的な要求」を拒否しました。
(帝国の人々は、そもそも『今では、次元世界に〈時空管理局〉という組織が存在しているのだ』ということ自体を知りませんでした。)

 そこで、八神提督はやむなく、周辺の諸世界へと侵攻した帝国軍の戦艦を個別に撃破するよう、あらかじめ各世界に待機させておいた他の艦長たちに指示を出しました。
 その上で、みずからは〈ヴォルフラム〉で直接に〈外44ケイナン〉へと乗り込み、ただ一隻で帝国の誇る「宇宙艦隊」を全艦撃破します。
(言うまでもなく、「基本的な技術力」にまだまだ格段の差がありました。)

 さらに、はやては〈ヴォルフラム〉を艦長らに任せて、単騎で(正確には、リインとユニゾンして二人だけで)出陣し、月の「表側」に築かれた、惑星上の諸大陸を威嚇するための「無敵砲台」を一方的に殲滅しました。
 また、ヴィータは同様に、単騎で(正確には、ミカゲとユニゾンして二人だけで)出撃し、帝都上空の「絶対防空壁」を一撃で粉砕しました。
 最後は、アギトとユニゾンしたシグナム、シャマルとザフィーラ、さらにはブラウロニアまでもが帝都に上陸しました。三人と一頭は、地上の「近衛師団」を力ずくで蹴散らして正面から堂々と「皇帝宮殿」に乗り込み、逃げ惑う皇帝とその一族、さらには帝国の重臣たちを全員、問答無用で捕縛し、彼等の魔法を封じます。
 はやてとヴィータも一旦そこに合流してから、あとは一斉蜂起した現地の民衆の手に「すべて」を(ゆだ)ねて帰って来たのですが……民衆は後日、当然ながら、皇帝やその一族や帝国の重臣たちを一人残らず中央広場で「公開処刑」にしてしまいました。

 後に、管理局の〈上層部〉からは『本当に上陸までする必要があったのか?』とか、『処刑されると解っていて民衆の手に委ねたのか?』などといった批判も噴出しましたが、もしも八神はやて提督の迅速な行動が無かったら、帝国の悪質な質量兵器(核分裂爆弾)によって、隣接する諸世界で幾千万もの人命が失われていたであろうことは、「惑星統一戦争における、バルギオラ帝国の残虐で狂信的な所業」から見ても明らかです。
 結局、八神はやて提督を始めとする関係者一同は(今回は、8年前の〈エクリプス事件〉の時とは違って)何の処罰も受けずに済んだのですが、その後の〈外44ケイナン〉はと言うと、強大な権力の中枢がいきなり消滅したため、今まではそれに抑圧されていた各地の勢力が、今度は世界の覇権を賭けて「いつ終わるとも知れぬ、泥沼の内戦」を新たに始めてしまいました。

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