【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
【第2節】カナタとツバサとフユカとハルナ。
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、当人たち同士は、顔見知りではあっても、それほど「親しい仲」という訳ではありませんでした。
また、カナタもツバサも、幼稚園のクラスの中ではやや浮いていたようで、どうやら別離を惜しんで泣き出すほどの「仲の良いお友だち」は特にいなかったようです。】
しかし、実際のところ、行きはともかくとして、帰りは「即時移動」が使えません。6歳児ではもう「手荷物あつかい」をすることもできませんが、カナタもツバサも、まだ自分ではバリアなど張れないからです。
訊けば、『ちょうどドルバザウムから〈本局〉まで戻って来る船がある』と言うので、なのはは地球からの帰途には、その船に便乗させてもらうことにしました。
その船にその旨を連絡し、日程をすり合わせた上で、なのは(33歳)とヴィヴィオ(20歳)は、まず「即時移動」で地球まで双子を迎えに行きます。
高町家での夕食会は、少々しんみりとした雰囲気になってしまいましたが、それでも、士郎と桃子は笑顔で孫たちを送り出してくれました。
ただ、フェイトが来られなかったので、ツバサはちょっと寂しそうです。念のため、アルフにも付き添いで、その次元航行船に同乗してもらうことになりました。
さて、人員搬送船〈メイレストール〉の船長は、クレモナ人で樽腹のドマーゴ・ボルドース三佐という人物でした。今年で33歳と言いますから、こう見えても、まだなのはと同い年です。
はしゃぎ回る6歳児たちの世話をヴィヴィオとアルフに任せて、なのははしばらく、ドマーゴ船長と話をしました。
「いやいやいや。本局の〈エース・オブ・エース〉をお乗せできるとは、全くもって光栄です! こちらの世界のご出身だとは聞いておりましたが、まさか本当にこんな機会があるとは思っておりませんでした!」
大層な歓迎ぶりですが、よくよく訊けば、14年前に〈ゆりかご〉がミッドの空を飛んだ時には、当時まだ一介の操舵手だったドマーゴもたまたま首都クラナガンに居合わせて、地上からそれを見上げていたのだそうです。
やがて、会話の流れで、なのはは船長にこう問いました。
「それでは、三佐はドルバザウムにも、よく行かれるんですか?」
「はい。自分たちはみなクレモナの出身ですので、この船もおおよそクレモナを中心に活動しております。その関係で、ファルメロウにはしばしば足を運びますし、そのまま地球やドルバザウムにまで足を延ばすことも年に一度や二度はあります」
そう言えば、『ユーノが最初に〈ジュエルシード〉を発見した世界だ』ということは知っているのですが、なのは自身は、まだ一度もその世界を訪れたことが無く、ユーノからもそれほど詳しくは聞いたことがありません。
試しに、ドルバザウムとは一体どんな世界なのかと訊いてみ
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