暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第9章】バルギオラ事変の年のあれこれ。
 【第1節】新暦89年、8月までの出来事。
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〈メイラウネ事件〉の現地での俗称は、「暗黒城崩壊事件」となったのです。
(ちなみに、この一件では、昨年の春に機動三課に転属して来たばかりの「ジョルドヴァング・メルドラージャ二等陸尉」も、小隊長として大いに活躍しました。)

 しかし、ティアナはこの一件で、現地の長老(自称、先史サウティ王家の末裔)からはボロクソに罵倒され、挙句(あげく)の果ては、本気で「呪いの言葉」を吐きかけられてしまいました。

「お前は、その呪われたスキルもろとも、地獄に落ちるが良い!」
(なんで、アンタなんかに、そこまで言われなきゃいけないのよ……。)

 こうして、事件が無事に終了した後、ティアナもやっと〈本局〉に戻れる状況になったのですが……二人とも、もうバテバテで、バリアを張って即時移動をする気力などカケラも残ってはいません。
 そこで、ティアナとウェンディは〈本局〉から機動三課の人員を乗せて来た人員搬送船に便乗させてもらい、現地サウティからゲルドラングとシガルディスとミッドチルダを経由して、ゆっくりと〈本局〉に戻ることにしました。
 四本の航路を合わせると、400ローデあまり。つまり、通常の巡航速度でも60時間(丸二日半)あまりもかかる道程(みちのり)となります。
 船長や機動三課の隊長たちを始めとする関係者各位への挨拶(あいさつ)を済ませた後、ティアナとウェンディは、案内された「VIP用の特別船室」で二人だけの「ささやかな打ち上げ会」を始めました。

 そして、ティアナは酒が回ると、例によって例のごとく愚痴(ぐち)り始めました。
「三十歳にもなって、今さらコレを言うのも、我ながらどうかと思うけど……私って、やっぱり、男運、無いのかしら……」
 今回は、最初から『事件の背景には「二つの犯罪組織」の抗争があるらしい』と想定されていたため、ティアナとウェンディも最初から二手(ふたて)に分かれ、身分を隠したまま(一般の捜査官のふりをして)互いに別行動で捜査を進めていたのですが、ティアナはその際に、現地の諸事情に明るい「イケメンの協力者」を見つけて、三か月ほど行動を共にしていたのです。
【エロ描写は、この作品の主旨ではないので、省略します!(笑)】

 しかし、実は、その若者は「一方の組織」に(より正確に言えば、「一個の巨大な組織の一方の派閥(はばつ)」に)属する人物でした。
 ティアナの「正体」には本当に気づいていなかったようですが、捜査官に「もう一方の派閥」の側が「悪」であるかのように印象づけようと画策していたのです。
 また、状況次第では「捜査官の暗殺」も視野に入れていたようで、一歩(いっぽ)間違えれば、ティアナも危ないところでした。どれほど優秀な執務官でも、事後に熟睡しているところを刃物で襲われたら、ひとたまりもありません。
(結果とし
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