第131話『来訪者』
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しみにしていてください」
とっておきがあると言われたら、それは行くしかないだろう。優菜の絵が上手いのはとうに知っているし、楽しみである。
「晴登君はどこに行きたいですか?」
「俺は"お化け屋敷"かな。憧れてたんだよね、文化祭の"お化け屋敷"」
「"オバケヤシキ"って何?」
「何と言うか……あ、林間学校の時の肝試しみたいなやつだよ」
「あ〜。でもあれってあんまり怖くなかったよね」
「「え?」」
「え?」
文化祭のお化け屋敷と言えば定番な出し物だろう。林間学校の時ほど本格的なレベルは願い下げだが、程よいレベルなら楽しめそうだ。
そう思っていたのだが、約1名、ホラーへの耐性が上振れていた。あの肝試しを怖くないと言うのはさすがに強がりにしか聞こえない。でも結月がお化けにビビる姿は想像できなかった。
「林間学校! くぅ〜羨ましい! うちも前の学校で夏休みに企画されていたんですけど、その……引っ越した都合で行けなくなっちゃって」
「うわ、それは残念だったね」
「なので、良ければ皆さんの林間学校のお話を聞かせてくれませんか?」
「もちろん。どこから話そうかな──」
林間学校に参加できなかった刻のために、晴登達の林間学校での出来事を一から話すことにした。海で遊んだことやみんなでカレーを作ったこと、肝試しやスタンプラリー、花火の話なんかも。
「さらっと話しましたけど、崖から落ちたって言いませんでした?! 大丈夫だったんですか?」
「え!? いや、正確には崖から落ちる前に引き上げたんだよ! ね、優菜ちゃん?!」
「は、はい! 晴登君が引っ張ってくれたおかげで何とか!」
「なるほど、それはお手柄でしたね部長さん」
つい話してしまったが、説明が難しい話題なので慌てて捏造して誤魔化す。優菜もすぐに乗ってくれたおかげで、刻も特に言及はして来ない。セーフ。
「それと、部長さんとゆづちゃんが付き合ったのはまだ最近の話なんですか? まるで夫婦のような距離感ですけども」
「そもそも結月と会って半年も経ってないしね。あと夫婦は恥ずかしいからやめて欲しいな……」
「良いじゃんハルト。どうせ本当のことなんだし」
「え、もう結婚してるんですか!?」
「してないよ! というかできないからね!?」
本気なのかネタなのかわからない刻の言葉に、慌てて否定する。
最近、色んな人にそう言われてる気がするのだが、そんなに距離が近いのだろうか。もう自分でも何が正しいのかよくわからない。
「ふふ、刻ちゃんは晴登君と結月ちゃんとも上手くやれてるようですね」
「もちろんですとも! 部長さんとゆづちゃんとはもう仲良しこよし
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