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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第185話:崩壊の序曲
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ない。ならばこそ、貫き抗う為には、どんな相手とも手を取り合わねばならないのだ。その気概はあるのかと颯人は3人に問うているのである。
颯人の問い掛けに、カリオストロとプレラーティの視線がサンジェルマンに集中する。2人は常にサンジェルマンと共に行動し、彼女の為に動いて来た。サンジェルマンが是と言うのであれば、2人にとっては死すらも是なのである。
その2人に注目され、サンジェルマンの胃が一瞬重くなる。彼女には自分に付き合わせたばかりに2人にも重荷を背負わせてしまった負い目があった。アダムの口車に乗ってしまったばかりに、背負わなくても良い十字架を2人にまで背負わせてしまった。その事がサンジェルマンの口を重くさせた。
しかし、彼女が沈黙していた時間はそう長くはなかった。これ以上、颯人の前で無様は晒せない。
「……アダムを倒せば、組織は瓦解。残された私達は、咎を受けることになるでしょうね。ならばこそッ!」
顔を上げたサンジェルマンは、同時に持ち上げた銃口をアダムに向け迷わず引き金を引いた。
「……共に戦わせてほしい。これが償いになるとは思わない。だとしても、ここで抗わねばこれまで犠牲にしてきた全ての命に対して顔向けできなくなるッ! 私に、贖罪の為の資格を与えて欲しい」
上げられたサンジェルマンの横顔を見て、颯人は仮面の奥でフッと笑みを浮かべた。そしてそのままカリオストロ達の方を見れば、2人も仕方がないと言う様に溜め息を吐いていた。3人の様子を見て、颯人はこれなら大丈夫と肩から力を抜きもう一度アダムを見上げた。
「そいつは俺が渡すもんじゃねえ。欲しけりゃ勝手に取りな。ただま、証人くらいにはなってやるよ」
「……ありがとう」
「いつまでもごちゃごちゃとッ!」
颯人とサンジェルマンが頷き合ったと同時に、アダムが鍔の燃える帽子を投擲してきた。飛んできた帽子をカリオストロとプレラーティが錬金術で弾き、武器を失って無防備になったアダムに颯人とサンジェルマンが銃弾を叩き込む。
「神の力は、人類の未来の為にあるべきだッ! ただの1人が占有していいものではないッ!」
「未来? 人類の?……くだらないッ!」
2人の銃撃を避けながら、アダムは上空から錬金術による火球を放った。無数の火球が4人に向け飛んでくる。
プレラーティはそれを巨大な鉄球を振り回す事で防ぎ、その隙にカリオストロが飛び立って一気にアダムに接近しその拳を振り下ろした。
「一度でいいから、その顔に一発ぶち込みたかったのよねッ!」
「困るね、思い上がられては。出来ると思うのかい、君程度で?」
振り下ろされた拳を、アダムは片手でいとも容易く弾いた。思っていた以上にあっさりと弾かれた事に面食らうカリオストロであったが、ここで止
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