第七百三十一話 密林の生きもの達その十
[8]前話 [2]次話
「連合でもな」
「いるのですね」
「自然を愛し馴染み」
「その中で暮らす」
「文明の中でなくな」
「そうした人達もいますね」
「こうした人達がいてもな」
それでもというのだ。
「私個人の考えだが」
「それでもですか」
「構わないとだ」
その様にというのだ。
「考えている、ただ文明の中にいてな」
「それで、ですか」
「やたら短気で無教養で野蛮な輩がいるが」
「何処でもいますね」
「こうした輩は自然を愛するのではなくな」
「ただ野蛮なだけですね」
「自然を愛してその中にいるのと野蛮は違う」
大尉は言い切った。
「ターザンは野蛮ではないな」
「ジャングルの中で生きもの達と暮らす」
「彼は高潔だ」
その魂はというのだ。
「自然の中にありつつな、だがそうした輩はだ」
「野蛮人ですね」
「本物の意味でな、下品でだ」
この要素もあってというのだ。
「稀にいる店の料理が気に入らないと喚き散らす輩だ」
「それも店の中で」
「連合がよく言われるが」
それでもというのだ。
「実はエウロパにもな」
「そうした輩はいますか」
「そうだ、だが敢えて自然の中で暮らすならな」
アマゾン等にというのだ。
「それは本当の意味でだ」
「自然の中で暮らす」
「高潔な人間である場合がある」
「そうですか」
「アマゾン程暮らしにくい場所はない」
人間から見てというのだ、だからこそ人類が地球にあった頃もそこで生きる者は極めて稀であったのだ。
「そこに敢えて入りな」
「暮らすならですね」
「それは立派だ、だが彼等は別に人はな」
「喰わないですね」
「よく言われるがな」
エウロパではだ、これも連合への偏見の一つである。
「連合ではジャングルにまで人がいてな」
「若しその彼等に出会えば」
「取って喰われるとな」
「人食い人種でね」
「流石にそんな話はない」
連合のそうした人達でもというのだ。
「むしろ他の食材がだ」
「豊富にありますね」
「文明に背を向けていてもな」
そうであってもというのだ。
「人口統計に出ていて住所氏名もだ」
「はっきりわかっていますね」
「もっと言えば連合の法の中で生きている」
彼等もというのだ。
「学校教育もな」
「受けていますか」
「自然の中で生きていてもだ」
そうであってもというのだ。
「その社会はな」
「連合の中にあるのですね」
「法治てあり教育も受けている、また暮らしも石器時代ではない」
そうしたものではないというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ