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新オズの臆病ライオン
第八幕その二

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「北の魔女や西の魔女も」
「勿論よ」
「そうなんだね」
「そうなのよ」
「そういえばあの時西の魔女って消えたと思ったら」
「健在よね」
「今は改心して楽しく暮らしているね」
 この人のお話もするのでした。
「そうだね」
「そうよ」
 ドロシーもその通りだと答えます。
「あの人もそうしているわ」
「それは何よりだね」
「凄く楽しそうなお芝居だね」
 ボタンもお話を聞いて思いました。
「聞いているだけでも」
「実は私前に一度観たけれど」
 その歌劇をとです、ドロシーはボタンにも答えました。
「とてもね」
「素敵な歌劇なんだね」
「そうよ」
 こう言うのでした。
「モーツァルトさんが作曲してくれたし」
「へえ、あの人がなんだ」
「脚本はボームさんが書いてくれたし」
「僕達のことを最初に外の世界に紹介してくれた」
「王室歴史編纂室長のあの人がね」
 他ならぬこの人がというのです。
「そうしてくれたのよ」
「そうなんだね」
「だからね」 
 そうした作品だからだというのです。
「凄く楽しいわよ、今回出演している人も豪華だし」
「歌手の人達もですね」
 神宝が応えました。
「そうなんですね」
「しかもオーケストラは王宮管弦楽団で」
 ドロシーはオーケストラのお話もしました。
「オズの国一のオーケストラだから」
「あっ、エメラルドの都が主催する会議の前の催しなので」
 ナターシャはその事情がわかりました。
「そのオーケストラですね」
「そうよ、指揮者も演出家もね」
 そうした人達もというのです。
「王宮から来てくれたのよ」
「それは期待出来ますね」 
 ジョージは目をキラキラとさせて言いました。
「本当に」
「そうでしょ、だから楽しみにしておいて」
 ドロシーはまた言いました。
「今夜はね」
「そうさせてもらいます」
 カルロスも是非にと言いました。
「本当に」
「夜が待ち遠しいです」
 恵梨香は歌劇場を見ながらドロシーに言います。
「本当に」
「そうしていてね。ただその前にね」 
 ドロシーは皆に言いました。
「お昼にも催しがあるの」
「それは何かな」
「ピアノの演奏会よ」 
 ドロシーはまた臆病ライオンに答えました。
「それにね」
「皆で出席してだね」
「ピアノの音楽をね」
「楽しむんだね」
「そうしてもらうのよ」
「ピアノとは素敵ね」
 ジクシー女王はドロシーのお話ににこりとなりました。
「私は過激も好きだけれど」
「ピアノもなのね」
「大好きだから」
 それでというのです。
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