第八幕その一
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第八幕 歌劇も観て
ドロシーは皆、各国の人達も含めて街のある場所に案内しました。その外装はギリキンの紫の大理石で築かれたギリシアの神殿の様です。
その建物の前に案内してです、ドロシーは皆に笑顔で言いました。
「今夜はここで観劇よ」
「お芝居を観るんだね」
「そう、歌劇を観るのよ」
そうするとです、ドロシーは臆病ライオンにお話しました。
「私達のことを歌劇にしてくれたね」
「ああ、そうした作品も多いよね」
臆病ライオンはドロシーの言葉に頷きました。
「オズの国には」
「そうでしょ」
「オズの国の有名人はね」
それこそ誰もがです。
「お芝居や漫画やアニメに出てるね」
「小説にもね」
「実際にあったことをそのまま書かれたりとか」
「創作も多いわね」
「うん、特にドロシーとオズマはね」
オズの国で特に有名なこの二人はといいますと。
「登場が多いね」
「そうなのよね」
「それで今夜観るお芝居はどんなのかな」
かかしがドロシーに尋ねました。
「一体」
「私達が出会った時のことよ」
ドロシーはにこりと笑って答えました。
「私が最初にオズの国に来た時ね」
「ああ、あの時だね」
「そうなの」
「あの時も色々あったね」
樵は笑って言いました。
「僕達が出会ってね」
「そうしてだったわね」
「ドロシーは一旦カンサスに帰ったね」
「それまでのことを歌劇にしてくれたの」
「ははは、あの時のことを思い出すと」
魔法使いも笑って言います。
「本当に懐かしいよ」
「そうよね」
「あの時はまさかまたオズの国に戻るとはね」
「思わなかったわね」
「そうだったよ」
「まさかこの国に来るなんてね」
今もドロシーと一緒にいるトトも言ってきました。
「思わなかったよ」
「ええ、けれど今思うとね」
「とても楽しいことばかりだったね」
「危ない時もあったけれど」
「それでもね」
「あの時谷に落ちたカリダと会ったことがあったけれど」
オズの国にいるこの獣にです。
「まさか私がまたオズの国に来るなんてね」
「思っていなかったんだね」
「それで王女になるなんて」
オズの国のというのです。
「本当にね」
「思いもしなかったんだね」
「そう言っていたわ」
「あのカリダどうなったのかなって思ってたけれど」
それでもと言う臆病ライオンでした。
「元気なんだね」
「オズの国では誰も死なないでしょ」
「それでだね」
「谷から落ちても元気でね」
「この前会ったんだ」
「今は山菜や果物や茸が大好きだそうよ」
こうした山の幸がというのです。
「それで平和に暮らしているわ」
「それは何よりだね」
「そうよね、そのカリダも出るそうよ
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