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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
 【第9節】背景設定8: 第14管理世界シガルディスについて。
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の交流」を持つことが困難でした。
 ミッドチルダは「ベルカ聖王家直轄領」であり、パルドネアは相当に閉鎖的な文化を、デヴォルザムもまた大変に独自性の高い文化を持った世界です。一方、モザヴァディーメは先史ルヴェラ系の文化を、ゲルドラングは先史サウティ系の文化を受け継いでおり、ヴェトルーザもまた〈号天〉の文化から強烈な影響を受けていました。
 当然ながら、それら六つの世界は、(あが)める神も、宗教的な意識も、今はまだ互いに全く異なっています。
 そのため、多少なりとも民意(異教徒に対する嫌悪感)を考慮するのであれば、どの世界もまだ当分は、互いに「直接の交流」を持つことは難しかったのです。
 そこで、ベルカ世界から次元航行技術が再供与されると、シガルディスの人々は「それら六つの世界の間を取り持つ立場」に立つことにしました。つまり、「宗教性の無さ」をむしろ売り物にして、それら六つの世界に『我々が中継貿易の拠点になりましょう』と申し出たのです。
 こうして、シガルディスは次第に、その一帯における「交通の要衝(ようしょう)」という地位を獲得していったのでした。

 一方、ベルカ世界の側から見ると、シガルディスは「搾取できる人材や資源」に、とても(とぼ)しい世界でした。
 そのために、シガルディスは(後に、海半球の側で「魔導用のクリスタル」の鉱脈が発見されてからは、時おり「不平等な交易」を()いられたりすることもありましたが)特に植民地にされることも無く、時おり思い出したように便利に使われるだけで、ほぼ放置されていました。

 それでも、(ベルカ世界は別格として)他の周辺世界と対等の関係で交易を行なうには、やはり「中央政府」が存在していた方が、都合が良いでしょう。そうした状況下で、今から800年あまり前には、シガルディスでも初めて「中央政府」が成立しました。
 と言っても、行政区分はほぼ「六州連合」の頃のままで、ただ『大陸横断鉄道などに代表される陸路の発達によって、大陸ごとの(三州ずつの)まとまりが強くなり、事実上の「二大陸連合」のような形になった』というだけのことです。

【基本的には、この時代の諸制度が今もなお続いており、当時から、第二州都レムニェスタは事実上の「東の大陸の首都」として、また、第五州都ドゥムゼルガは事実上の「西の大陸の首都」として機能していました。】

 なお、シガルディスの人々は、(あれほど多くの技術を無償で供与されていたにもかかわらず)ベルカ世界に対しては特に「恩義」など感じてはいなかったため、ベルカの滅亡に際しては移民の受け入れを「断固として」拒否しました。
 その結果、シガルディスは、「主要な管理世界」の中では唯一の「聖王教会の勢力が全く存在しない世界」となり、今もなお大半の住民が「特定の宗教を信仰すること
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