【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
【第7節】新暦88年の出来事。
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場を失ってしまっているのです。
そこで、スバルは極めて個人的にラディスリィをしばらく自宅で保護することにしました。幸いにも、彼はすでに義務教育課程を修了しています。
とは言え、「法律上は」まだ成人していないので、スバルも一応は、田舎の実家にいる彼の両親に連絡して事情を説明し、了承を取り付けました。どうやら、本当にギリギリの生活をしている家庭のようです。
結果として、以後1年と9か月あまりの間、スバルはこのラディスリィ少年と「同棲」を続けることとなったのでした。
【エロ描写は、この作品の主旨ではないので、省略します!(笑)】
そして、7月には、フェイト(32歳)は「古代遺物管理部・捜査課」から協力の依頼を受けて、初めて〈管15デヴォルザム〉の第三大陸カロエスマールを訪れました。場所は、西部高原の鉱山都市ラスモルガです。
実際にやってみると、さほど難しい案件でも無く、翌月には早々と片が付いてしまったのですが、それでも、「八伯家」のひとつロンディスカ家の当主で、現地における「事実上の領主」でもあるベザムリオ卿(78歳)からは随分と感謝をされました。
今も「若い頃の美男子ぶり」が目に浮かぶような、美形の老紳士です。
【なお、上記の「卿」は、地球の英語圏で言う「Lord(卿)」とは用法が大きく異なっています。ここでは、「次元世界ではごく一般的な、かつての貴族階級の『本家当主の個人名』につけられる敬称の訳語」であるものとお考えください。
(もちろん、現代では身分制そのものはすでに廃止されているのですが、この種の敬称は今も伝統的に、デヴォルザムを始めとする多くの世界で存続しているのです。)】
また、8月には、ユーノの母親アディ・モナスの「30回忌・祀り上げ」がありました。
通知を受けて、ユーノ(32歳)は、久々に〈無81ナバルジェス〉へと足を運び、まずは、マルギス夫妻に挨拶をしました。技師のザール(65歳)は、一昨年から支族長を務めています。
なお、その席で、ユーノは医師のミーナ(64歳)から、こんな話を聞かされました。
「今だから言える話だけどね。お前は赤子の頃、何度も死にかけたんだよ。私には、お前が生きて大人になれるとは思えなかったから、アディさんにも正直にそう伝えた。でも、彼女はね。
『自分は故郷で一回、クレモナでもう一回、結婚しましたが、二回とも、夫とその息子には早くに先立たれてしまいました。だから、三人目のこの子だけは何としても無事に育て上げたいんです』
そう言って、自分の命を削るようにして、お前の世話を続けたんだ。お前は憶えてはいないだろうけれど、彼女は本当にお前のことを愛していたんだよ」
そして、墓標と遺骨を撤去する際、アディの遺骨の脇からは「完全密閉
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