【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
【第7節】新暦88年の出来事。
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生活を送ることにも抵抗があった』という訳です。】
アインハルトは、昨年の〈デムロクス事件〉で「事件の黒幕だったボケ老人」からさんざん悪質なセクハラ発言を浴びせかけられてしまい、本当に吐き気を催すほどに気持ちが悪かったのでしょう。あの事件の直後から、彼女は日常的に「一見して女性と解る外見」を意図的に避け、選んで「性別不明の外見」を装うようになっていました。
しかし、それでもなお、おそらくは昨年の何か別の事件で、『これでも、まだ足りない』と感じるような出来事があったのでしょう。
アインハルトは今までずっと、祖父エーリクが若い頃に建てた一戸建てに一人で住み続けていた訳ですが、ヴィヴィオとの結婚を機に思い切ってその土地と家屋をまとめて売却し、さらには、みずから高町家に「婿入り」をして『近所に「以前からの顔見知り」など一人もいない』という新たな環境で、心機一転、「全く日常的に男装を続ける生活」を始めることにしたのです。
(ある程度までは、『クラウスの記憶やヴィヴィオの趣味に合わせた』という側面もあったのかも知れません。また、これ以降、アインハルトはヴィヴィオのことを、全く日常的に「ヴィヴィ」と呼ぶようになりました。)
アインハルトは、あれほど長かった髪をもバッサリと切って、「肩に軽くかかる程度」の長さに整えました。さらには、変身魔法の応用で(彼女は元々お尻の小さな体形だったので、あとは胸の膨らみと腰のくびれを隠して)家庭でも仕事先でも朝から晩まで当然のごとく男装を続けるようになります。
彼女は背も高いので、知らない人が見たら、もうどこから見ても普通に「美男子」にしか見えません。実際に、高町家の「ご近所さんたち」も、全員が彼女のことを男性だと信じて疑ってはいなかったようです。
なのはとフェイトも、地元ではアインハルトのことを、普通に「ウチの婿殿」と呼ぶことにしました。(笑)
【また、アインハルトは3月のうちに、大叔母ドーリスに「住所と連絡先の変更」を通知しましたが、あれから四年経っても、あちらの状況はまだ全く進展が無いようでした。】
なお、式場の都合もあって、二人の結婚式と披露宴は4月に入ってからのこととなりました。
アインハルトの親族は一人も出席せず、そもそも招待もしていませんでしたが、それでも、なかなか賑やかな式となります。
ただ、アインハルトが最初から一貫して男装をしていたので、同じ同性婚でも「なのはとフェイトの時」とは随分と趣きが異なっており、まるで普通の男女の結婚式のようで、出席者の大半はこれを、アインハルトの『自分は以後、あくまでも「夫」としてふるまう』という意思表示であるものと受け取りました。
(髪までバッサリと切ってしまったのですか
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