【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
【第6節】新暦87年の出来事。(後編)
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ともに、まんまと逃げられてしまいましたが、彼女には「違法クローン疑惑」もあるため、ギンガとチンクにとっては彼女のことも「他人事」とは思えませんでした。
意識を失って路上に倒れるとともに、ザロガンの体は元の姿に戻りましたが、その時には、彼はすでに絶命していました。
たったこれだけのことでいきなり死んでしまうとは、違法薬物としても明らかに「欠陥品」ですが、それも『まだ試作品だから』なのでしょうか。
ともかく、この遺体は何としてでも軌道上に待機している医療船に転送し、薬物の影響や血液中の残存成分などについても精密な検査をしなければなりません。
しかし、そこでまた、陸士隊の妨害が入りました。第五州の総部隊長(一佐)がみずから現場に出て来て、『それぐらいの検査なら、ウチでもできる』と遺体の引き渡し要求を拒否したのです。
彼は、17年前の「シガルディスでは、歴史に残るほどの大事件」で、故ヂェムザン・ノグメリス博士とは浅からぬ因縁があり、それで意固地になっていたのでした。
こうなると、広域捜査官の立場では「法的に」要求を通すことができないのですが、幸いにも、先程の「緊急要請」が素早く聞き入れてもらえたようです。
まだ「二年目の新人」であるメルドゥナ・シェンドリール執務官(25歳)が、医療船経由の即時移動で急ぎその場に駆けつけてくれたおかげで、二人は部隊長らの要求を突っ撥ね、無事にザロガンの遺体を医療船に回収することができました。
【もちろん、対立すること自体が目的ではないので、第五州の総部隊長に対してもメンツを丸潰れにはせぬよう、『ザロガンの血液サンプルを採取して、それを手渡す』など、ギリギリの線までは妥協します。】
後に、この一件は、その薬物を開発した博士の苗字を取って〈ノグメリス事件〉と名付けられ、その薬物も「変身(shape-shift)」の「シフト」から名を取って、〈シフター〉と命名されました。
また、その後の追跡調査で、この事件には〈永遠の夜明け〉も関与していることが解ったため、ギンガとチンクはまた「ヴァルブロエム・レニプライナ」などに関する話を聞けないものかと、スカリエッティに通話で面談したのですが……。
あの〈マリアージュ事件〉からは9年、〈ゆりかご事件〉からは早や12年。ドクターと四人のナンバーズは、もう哀れなまでに変わり果てた姿になっていて、ギンガとチンクは相当に驚きました。
【この事件については、また「インタルード 第5章」で詳しくやります。】
さて、はやては、8月の末に〈ヴォルフラム〉で本局に帰投しました。
そこで、フェイトから個人的に〈デムロクス事件〉の報告を受けます。
二人はよく話し合った結果、「三脳髄の話」は、やはりエリオやアインハルトたちにも秘密にする
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