【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
【第6節】新暦87年の出来事。(後編)
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ね?」
「もちろんや。もう少し落ち着いたら、二人には、他の誰よりも先に話すよ。詳しくは、シャマル先生にもよぉ言えんかった話や。取りあえず、今回、八神提督には世話になったしなあ。提督とシャマル先生にだけは『無事に生まれた』と伝えといてや」
身勝手と言えば、確かに身勝手な態度ですが、どうやら、エレミアの一族には「戦闘記憶」以外にも、いろいろなものが受け継がれてしまっているようです。
【この章の「第2節」の末尾で述べたとおり、昨86年の末に医療船団の一員としてベルカ世界を訪れたシャマルは、年明けには「とある人物」とともに早々と〈本局〉に帰投していたのですが、実は、その人物とは「妊娠が確認されたジークリンデ」でした。】
一方、ギンガ(戸籍上、29歳)とチンク(戸籍上、28歳)は、もう三年も前から「本局所属の広域捜査官」をしていましたが、この年の3月28日(カルナージから帰って来た翌日)からは、正式にナカジマ家を離れ、職場のある「ミッド地上本部」の近くに部屋を借りて「二人暮らし」を始めていました。
そして、7月17日にトーマとメグミの結婚式が無事に終わった直後に、ギンガとチンクの許には地上本部経由で、〈本局〉の広域捜査部からまた新たな指令が届きました。
『ミッド地上の陸士154部隊が、違法薬物の密売人を現行犯逮捕して所持品を調べてみたところ、今までにない「新種の薬物」が確認された。本人の自供によると、密売人の「元締め」から手渡された「実験的な試作品」で、平たく言えば、「命を削って、魔力を一時的にではあるが、大幅に増大させる薬物」なのだそうだ。
だが、密売人の自供に基づいて、同部隊がそのアジトに踏み込んだ時には、すでに「元締め」たちは三つのグループに分かれてバラバラに別の世界へ、それぞれドナリムとセクターティとシガルディスへ逃亡していた。どれが本命かは解らないが、君たちは取りあえずシガルディスに飛んでほしい』
そこで、ギンガとチンクは、すべてが無駄骨となる可能性も承知の上で〈本局〉が用意した医療船に乗り、〈管14シガルディス〉の「西の大陸」へと出かけたのですが……どうやら「当たり」を引き当てたようです。
しかし、現地の陸士隊の態度は、一体なぜそこまで意固地になっているのか、驚くほどに非協力的なものでした。
第五州都ドゥムゼルガで地道な捜査を進めるうちに、ギンガとチンクは、この違法薬物の開発者が「シガルディスの裏社会では、その名も高き」悪の天才技術者ヂェムザン・ノグメリス(57歳)であることを突き止めたのですが……。
8月になってそれが解った途端に、現地の陸士隊は(ギンガとチンクの制止の声を振り切って)いきなり博士の「隠れ家」を強襲します。
しかし、その結果は『博士は自決。資料は焼却処分。博
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