【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
【第5節】新暦87年の出来事。(前編)
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め、メンテナンス用のプログラムのアップデートが全くできておらず、それから十年余を経て、その脳髄はすでに瀕死の状態に陥っていました。
今回の事件の発端となった一連の情報漏洩も、裏切り者(アインハルトの側から見れば、情報提供者)の逃亡も、この脳髄が「死の恐怖」に怯えて、いろいろと「やらかして」しまったことが、そもそもの原因だったのです。
(それにもかかわらず、この時点で、この脳髄はすでに『自分が何をしたのか』をキレイに忘れ去っていました。)
この頃のアインハルトは、まだ「一見して女性と解る服装」をしていたのですが……事件の首謀者であるその脳髄は、相手が若い女性と見るや、触手でその足腰を撫で回しながら、執拗に「悪質なセクハラ発言」ばかりを繰り出して来ます。
そして、アインハルトが何とかして、そんなボケ老人に対して「マトモな尋問」をしようと無駄に努力を重ねているうちに、エリオが早くも最上階に到着してしまいました。
すると、その脳髄がいきなり『男は要らぬと言うておろうがあ〜!』などと叫びながら触手で攻撃を仕掛けて来たため、エリオは訳も分からぬまま、正当防衛の範囲内で反撃します。
しかし、エリオが電気変換資質を使った魔法で、勢い余って壁際の機器を幾つか破壊してしまうと、その電撃でその脳髄の(旧式の)生命維持装置までいきなり停止してしまいました。
結果としては、『瀕死のボケ老人に、エリオが止めを刺した』という形です。
当然ながら、本人からの「マトモな供述」は全く得られないままで、アインハルトにとっては、さんざんな初仕事となってしまいました。
【後に、この一件は「管理局から直ちに業務停止命令と全面査察を受けた製薬会社」の名前を取って〈デムロクス事件〉と名付けられ、その具体的な内容や「首謀者の正体」などに関しては、丸ごと「第一級の特秘事項」にされてしまいました。
この事件については、また「インタルード 第4章」で詳しくやります。】
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