暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
 【第5節】新暦87年の出来事。(前編)
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ても楽に生活ができてしまうほどの物件でした。家賃も払わずに住まわせてもらうことが、ミウラにもさすがに心苦しく思えて来るほどです。
 実際、末日にまた十日ぶりでナカジマジムの方へ顔を出した時には、リグロマ会長(30歳)との会話の流れで、『実は、一人で住むにはちょっと広すぎて困っているんですよ』などと、いささかこぼしたりもしました。

 すると、そんなミウラの言葉を聞いていたのでしょうか。4月になると、「双子のファルガリムザ姉妹」プラスニィとクラスティ(15歳)がその家へと転がり込んで来ます。この二人は、いささか深刻な「家庭の事情」があって実家を飛び出し、「昔の先輩」を頼って来たのでした。
 おそらくは、『家族と法的に絶縁までしたミウラ先輩ならば、きっと自分たちの気持ちも解ってくれるはずだ』とでも思ったのでしょう。
(どうやら、まだ現役の選手であるアンナ先輩や「新人の育成で手一杯」のリグロマ会長たちには迷惑をかけたくないようです。)
 ミウラはやむなく彼女らの両親に連絡を入れ、その了承を取り付けた上で二人を保護しました。こういう時、身分が「管理局の士官」だと、とても容易に「社会的な信用」が得られるようです。
(以後、この双子は高等科に(かよ)うことを()めて通信教育に切り替え、あたかもそれが職業であるかのように「IMCSの試合」や「ジムの広報活動」などにのめり込んで行くことになります。)
 こうして、ちょっと奇妙な三人での同居生活(同棲?)が始まりました。

【以後、ミウラは丸4年の間、この「ちょっと小悪魔的なところのある一卵性双生児」にガンガン振り回され続けることになるのですが……これも、また別のお話です。】


 一方、八神はやて提督は、ミウラの生活が安定したのを見ていろいろと安心したのか、この年の4月には、再び「長期の出張任務」に就きました。
 新たに中将となったクロノからの正式な要請に基づいて、〈次元世界〉の西方で再び活発化した一連の「武器密売事件」をまた追いかけることになったのです。
 こうして、はやては、今回はシャマルとザフィーラとリインを連れて〈ヴォルフラム〉に乗り込み、また何か月かの間、西方の諸世界を飛び回ることになった訳ですが……今回は戦闘艦が一隻だけでは微妙に手が足りない状況だったので、専属の輸送船の他にも、もう一隻、八神はやて提督の指揮下に入る戦闘艦が必要でした。
 そして、クロノ中将からそうした事情を聞くと、マギエスラ艦長は命令されるまでも無く、みずからその役を買って出ます。
 そうして、任務が完了するまでの四か月あまりの間に、はやてとマギエスラは公私ともに大変に親しい間柄となっていったのでした。


 さて、執務官も最初の一年は試験運用期間のようなもので、『当面は補佐官を置かずに単独で、本局
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