【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
【第4節】意外な取り合わせの合同訓練。(後編)
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が、サラサール家には昔から『男子は里子に出して「それなりの家」で育てさせる』という慣習がありました。
そのため、スラディオも物心つく前から、クヴァルニス地方に住む「分家筋」の、ちょっとした名家に預けられ、義務教育課程を修了するまでは、自分をその家の夫妻の子供だと信じて育ったのです。
また、その家とメルドラージャ家は「家格」もほぼ同じで、両家は以前から親しく「ご近所づきあい」をしていたので、スラディオとジョルドヴァングはごく自然に幼馴染みとなり、魔法学校の初等科と中等科ではずっと「似た者同士」の親友として過ごしました。
しかし、卒業後、ジョルドヴァングは管理局の士官学校に進み、一方、スラディオはサラサール家に引き戻されました。
そこで、彼は苦悩の末に、少年時代の「舞台俳優」や「映画監督」といった夢をすべて諦め、これからは「名門中の名門」であるサラサール家の一員として、その立場に相応の社会的な責任(地球で言う、ノブレス・オブリージュ)を背負って生きて行くという「運命」をそのままに受け入れたのです。
その際に、両親に対して出した「たったひとつの要求」が『妻だけは自分で選ばせてほしい』ということでした。
(もちろん、もしも「第二分家」ではなく「本家」の方だったとしたら、そんな要求すら認めてはもらえなかったことでしょう。)】
さらに聞けば、その自家用船は、今はベルーラの中央次元港に寄港させているのだそうです。
それは、悪く言えば、『邪魔者はあらかじめ遠ざけておこう』という意図による措置でしたが、それと同時に、スラディオの『同乗した船員や使用人たちにも、休暇は必要だろう』という優しい配慮によるものでもありました。
「それでは、真面目な訓練は明日からにして、今日はまず撮影会を済ませておこうか」
ザフィーラの発案で、今回はメガーヌとヴィヴィオも参加することになりました。基本シナリオは「諜報員奪還戦」です。
それは、本来は『二つのチームに分かれて、互いに相手の陣地の奥から「傷ついて自力では動けなくなった、味方の諜報員」を、先に自分たちの陣地まで連れ戻せた方が勝ちになる』というシナリオでした。
ただし、今回は「すべてを隠滅しようとする第三勢力」が存在しており、双方に攻撃を仕掛けて来るので、時には共闘が必要になる場合もあり得る、という設定です。
双方の人数の差も考慮して、ザフィーラとティアナとウェンディとコロナは、「第三勢力」の役を演じることになりました。
スラディオは私物のドローンを駆使して、純粋に撮影を担当します。
ヴィヴィオとメガーヌは両手を軽く縛られ、「捕らわれた諜報員」の役となりました。
(この役なら、戦闘ができなくても、シナリオに参加することができます。)
また、ヴィヴ
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