暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
 【第4節】意外な取り合わせの合同訓練。(後編)
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ここカルナージに立ち寄ったのでした。

 スバル(それで、一昨日(おとつい)になって、急に「他の客が四人から七人に増えた」って話になったのか……。)
 ヴィクトーリア「ティアナさん。お久しぶりですね。こんなところで、また偶然にお会いできるとは思っておりませんでした。(ニッコリ)」
 ティアナ「あんたたち、またデヴォルザムで暴れて来たの?(ゲッソリ)」
 ヴィクトーリア「いえいえ。今回は、そんなに暴れてはいませんよ。場所も第二大陸の方でしたからね。ほとんど話し合いだけで済ませて来ました」
 コニィ「それで、どうにも暴れ足りないから、こちらで少し体を動かしてから帰る、という話になったんです」
 ヴィクトーリア「ちょっと、コニィ。その言い方には問題があるんじゃないかしら?」
 コニィ「でも、要約すると、そういうことですよね?」
 ヴィクトーリア「だから、要約しすぎだと言ってるのよ!」

 ヴィクトーリアはテーブルを平手でバンバン叩きながら、少し声を(あら)らげました。その背後では、エドガーもさすがにちょっと苦笑しています。
【どうやら、この辺りの「ポンコツお嬢様ぶり」は今もあまり変わっていないようです。(笑)】

 コロナ「もう少し要約せずにお話しすると……私たち四人は元々『こちらでは訓練場の(すみ)っこを借りて、スラディオさんがみずから「ジャニスさんの撮影会」をする』というぐらいのことしか考えていなかったんですけど……」
 アインハルト「え? 撮影会ですか?(困惑)」
 スラディオ「私が当主になれば、妻もまた奥方として『家』に縛り付けられる身となってしまいますからね。そうなる前に、妻の『格闘家』としての雄姿(ゆうし)を、もう少したくさん記念に残しておきたいと思ったのです。私は妻との出逢いが『本来の、あるべき運命』よりも随分と遅くなってしまったものですから」
 ティアナ《ええ……。何、言っちゃってるの、この人……。》
 スバル《う〜ん。ロマンチストかな?(苦笑)》

 スラディオ「そもそも、君がいけないんだぞ、ジョルド。IMCSにこんなにも(ぼく)好みの女性がいることを、どうしてもっと早く教えてくれなかったんだ!」
 ジョルドヴァング「いくら(おさな)馴染(なじ)みでも、君の女性の好みまでは把握してないよ!」
 スバル《そう言えば、私もティアの男性の好みとか、把握してないなあ。(笑)》
 ティアナ《しなくていいわよ、そんなの!(怒)》

 聞けば、スラディオは最初からカルナージで「ジャニスの(かたき)役」を演じてもらうために、ジョルドヴァングとコロナをこの旅行に誘ったのだそうです。

【なお、サラサール家の所在地はザスカーラ地方、メルドラージャ家の所在地はクヴァルニス地方で、少々距離が離れているのです
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