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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
 【第3節】意外な取り合わせの合同訓練。(前編)
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可能でしょう。
 ザフィーラは一瞬、はやての方に視線を送ってから、また言葉を続けました。
「それと、カルナージでの訓練には、俺も参加して構わないか?」
「もちろんです。御指導のほど、よろしくお願いします」
「うむ。では、集合の場所と時間が決まったら、また連絡してくれ」
 こうして、今回の「合同訓練の参加者」は合計で9名になりました。
(ナカジマ家のスバルとギンガとチンクとウェンディの他は、ティアナとアインハルトとヴィヴィオとミウラとザフィーラです。)


 現地との時差を考えると、ホテルの予約も今夜のうちに済ませてしまった方が良いでしょう。
 しかし、スバルが「ホテル・アルピーノ」に連絡を入れると、画面には知らない男性が出て来ました。
「はい。こちらは、カルナージのホテル・アルピーノです。わたくし、担当のバムスタールが御用件をお(うかが)いします」
(あ。そう言えば、父さんが『昔、母さんの部下だった人がようやく目を覚まして、今はメガーヌさんの許で働いてる』みたいなこと、言ってたっけ。……その人かな?)
 スバルはそんなことを考えながらも、まずは事務的な口調でこう述べました。
「宿泊の予約をお願いします。9人で、24日から3泊4日の予定です」
「かしこまりました。お名前をお(うかが)いできますか?」
「はい。こちらは、スバル・ナカジマと言います」
「ああ! クイント准尉のお嬢さんですね! どうも、御挨拶が遅くなりました。わたくし、生前の准尉には大変にお世話になりました、バムスタール・ノグリザと申します。
 一昨年の暮れに一度、ゲンヤさんのお宅にお邪魔したことがあったのですが、その時にはお会いできず、いささか残念に思っておりました」
 バムスタールは「早口で」そうまくし立てました。

「ああ。やっぱり、そうだったんですね。私も、父から話だけは聞いていました」
「私も、お噂はかねがね。……と言うか、確か、『養女』だったと自分はお聞きしていたのですが……意外なほど、顔立ちがクイント准尉に似ていらっしゃいますね」
「ええっと、それは、まあ。その、何と言うか……」
 クローンであること自体も一応は「特秘事項」なので、スバルは思わず言葉を(にご)してしまったのですが、バムスタールはとっさに『これは多分、何か言いづらい事情があるのだろう』と察してくれたようです。
「いやいや! 仕事中に、こんな世間話などしていてはいけませんね」
 バムスタールはそう言い直して、もう随分と慣れた手つきでディスプレイを操作し、予約の作業を手早く済ませました。
「はい。御予約、確かに(うけたまわ)りました。……ただ、この日程ですと、別の四人組のお客様と滞在時期が重なりますので、あらかじめ御了承ください」
 要するに、『今回は「貸し切り
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