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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
 【第2節】新暦86年の出来事。(後編)
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は、彼女は明らかに精彩を欠いていました。
 最初から顔色も悪く、初戦でいきなりKOされた後は、記者会見も何もかもを拒否して試合会場から姿を消し、後に「文書で」運営に競技選手の引退を報告します。
 当然ながら、『出場した時点で、すでにどこか体を悪くしていたのではないか?』との噂も流れましたが、何分(なにぶん)にも彼女は「無所属」の選手であり、DSAAの側にも彼女のプライベートを知る者など一人もいなかったため、真偽のほどは誰にも解りませんでした。

【その後、テッサーラ・マカレニアは五年ほど「消息不明」となった後、新暦91年には首都圏で「薬物中毒による暴行傷害事件」を起こした挙句(あげく)に、逃亡先のパドマーレで自殺(薬物中毒死?)してしまい、今度は悪い意味で再び有名になってしまうのですが……この話は、また「インタルード 第7章」で詳しくやります。】

【なお、このディアルディア・ヨーゼルについても、ここで少しだけ詳しく述べておきましょう。
 彼女は新暦74年の生まれですが、9歳の時に、すでに陸士となっていた兄(17歳)に連れられて、ミッド中央の都市本戦の決勝戦「アインハルト対ミウラ」などを会場で間近に観戦しました。そこで、格闘型の選手同士の力と技の応酬に感動し、自身も中等科の3年間は頑張ってIMCSに出場してみたのです。
 髪はくすんだ金髪で、ややクセ毛です。成人後の身長は170センチほどで、「ベルカ系のミッド人」としては、ほぼ標準と言って良いでしょう。
 戦技は当然ながら格闘術で、地元のスポーツジムで普通に習っただけのストライクアーツです。魔力はそれなりに強い方でしたが、「大人モード」の資質が無かったので、IMCSには当時のそのままの体格で出場しました。
(その代わり、彼女はなかなか希少な「小動物変身」のスキルを持っており、ユーノがフェレットのような姿に変身できるのと同じように、彼女は黒猫のような姿に変身できるのですが、当然ながら、このスキルはIMCSでは使い(みち)がありませんでした。)

 新暦86年の第34回大会では、スーパーノービスクラスで初出場して、二戦目となる「エリートクラスの一回戦」では、優勝候補のテッサーラ選手をKOして不用意に注目を集めてしまったものの、「エリートクラスの二回戦」では、相手選手からガチガチに警戒されていたため、あっさりと判定負けになりました。
 翌87年の第35回大会では、エリートクラスの四回戦(準々決勝)で、一つ年上のエトラ・ヴァグーザ選手と戦い、()しくも判定負けとなります。
 結局のところ、彼女のIMCSにおける総合評価は「それなりに優秀ではあるが、『それなり』でしかない選手」といったところで、三年目に出した最高成績も「地区予選の準決勝でナカジマジムのプラスニィ選手に判定負け」という程
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