【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
【第2節】新暦86年の出来事。(後編)
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「殲滅」することができたのは、これからさらに16年あまり後のこと。新暦102年の秋、エリオが(戸籍上は)37歳の時のことでした。しかし、それはすでに「この作品の守備範囲」ではありません。】
また、この年の8月の下旬には、トーマ(20歳)はメグミ(16歳)を連れてヴァイゼンを訪れました。
メグミの学校(高等科)が夏休みになったので、トーマは両親の命日(10回忌)を好機と見て、両親の身魂に『来年には、この女性と結婚する予定です』と伝えに行ったのです。
ところが、現地に着いて見ると、結構な規模の「合同慰霊祭」が催されていました。それなりの人数が集まっていましたが、慰霊碑には「トーマ・アヴェニール」の名前もあったので、トーマは咄嗟にメグミと口裏を合わせ、二人で「それっぽい偽名」を記帳します。
ヴィスラス街の人々は(トーマを除いて)全滅していたので、参列者の中にも「直接の遺族」など、トーマ以外には一人もいませんでした。トーマとメグミ以外は、みな「犠牲者の遠い親戚」や「当時のカレドヴルフ・テクニクス社(CW社)の関係者」ばかりです。
トーマの素性がバレる心配は、まずありませんでした。
しかし、トーマはそこで、偶然にも「元CW社の人間同士の会話」を小耳にはさみ、「やや不審な情報」を手に入れてしまいました。
『この鉱山で発掘作業をしていた人々は「スクライア一族」の技術を継承していたという話だが、実は、会長のグレイン・サルヴァム自身もスクライア一族の出身だったらしい』と言うのです。
そう言えば、トーマは小さい頃、母親から「アンロック」の魔法を習った時に、『この魔法は、私たちのお祖父さん・お祖母さんが、スクライア一族の人たちから教わった魔法なのよ』と聞かされたことがありました。
また、トーマは今になって唐突に思い出したのですが、父はよく酒が入った時に、『お前がまだ赤ん坊だった頃のことだ。俺たちの両親が四人そろって落盤事故で死に、次の仕事も見つからずに困っていた時に、あのグレイン会長は「昔の縁故」で俺たちをここへ呼んでくれた。もちろん、「100%の善意」という訳では無かったんだろうが、それでも感謝はしているよ』などと語っていました。
となると、父が言っていた「昔の縁故」というのも、「元々、同じ一族の出身だった縁」という意味だったのでしょうか。
その合同慰霊祭が滞り無く終わった後、トーマはメグミには何も知らせぬまま、二人で静かにミッドチルダへ帰りました。
そして、9月になると、トーマはその件についてユーノ司書長(30歳)に確認してもらおうと、ゲンヤとはやてを経由してアポを取った上で(今はリンカーコアが損
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