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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第8章】なのはとフェイト、復職後の一連の流れ。
 【第1節】新暦86年の出来事。(前編)
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 そして、新暦86年にも、またいろいろな出来事がありました。
 まず、1月の末日には、〈無128ドルバザウム〉で先代の長老ハドロの「20回忌」があり、今度はユーノ(30歳)も時間を取って試しに顔を出してみたのですが……ハドロの墓は、何故か「例の遺跡群」や「スクライア一族のキャンプ地」からは随分と離れた「丘陵の北側」にポツリと築かれていました。
 しかも、どういう訳か、『昨年に初めて発見された』はずの避難船からも、ごく近い場所です。もしかすると、ハドロは生前に「避難船の所在地」に関して何かをつかんでいたのでしょうか。
 避難船の隣には、今も現役の「例の小型艇」が停泊していました。もう随分と古びていますが、どうやら、今ではガウルゥの専用機(兼、住居)となっているようです。
 かつての従者ガウルゥ(58歳)が、今も一人で黙々とハドロの「墓守(はかもり)」を続けていましたが、ユーノが何か話を聞こうとしても、ガウルゥはただ『10年後に、長老の「(まつ)り上げ」が終わったら、私が彼について知る限りのことを、すべてお前に話す』と答えるばかりです。
 ハドロの話ならば、何ら急を要する話でもないし、今ここで押し問答をしたところで、どうにもなりません。ガウルゥの頑固さは、ユーノもよく知っています。
 ユーノは、ここは一旦、退()くことにして、おとなしく〈本局〉に帰りました。


 そして、3月には、スラウドル・ダヴァーリス上級大将(61歳)の「急死」により、ルクファノス・マグゼラスモ大将(56歳)が、中央評議会での推挙を受け、管理局第13代の「総代」となりました。ガウラーデ人としては初めての総代です。

【スラウドルは総代に就任した当時、まだ57歳だったので、長期政権が期待されていましたが、真面目(まじめ)すぎる性格がたたって、わずか四年で過労死(?)しました。
(しかし、一部では「腹上死」との不名誉な噂もあったようです。)
 なお、ルクファノスは、特定の派閥に肩入れすることの無い「調整型」の総代でした。就任後は新暦97年の秋まで、十年余に(わた)って安定した「長期政権」を築くことになります。】

 また、エルスとハリーはこの年の4月から〈本局〉の所属となりました。エルス(23歳)は査察官、ハリー(22歳)は広域捜査官です。
 ミウラ(19歳)も無事に士官学校を2年で卒業し、まずは准尉としてクラナガンの首都警邏隊に配属され、当分は警邏隊員専用の「単身寮」に住むことになりました。
 そして、メルドゥナ(24歳)も、新人執務官として正式にティアナの許から独立しました。


 なお、管理局が正式にカルナージの「首都ベルーラ」への移民を募集し始めたのも、この「86年4月」のことです。
 同時に、ベルーラには「本局直轄」の組織として
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