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太子の霊木
第一章
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にそれぞれ一本ずつるけれど」
「どっちも天然記念物ですね」
「それでも南の方がね」 
 そちらにある木の方がというのだ。
「北のより幹回りが四メートルも大きいし」
「そこでわかりますね」
「歳もだよ」
 樹齢もというのだ。

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