十話
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て、実技試験の話はここまでにして……
「今は目先の筆記試験の事を考えようか」
「うっ……」
アスが何故か息を詰まらせる。まさか……
「アス。君さ、実技試験の事ばかりに頭が行って、今日の分の筆記試験の勉強。ほんとどしてないなんて……言わないよね?」
ニッコリと笑いながら言い放つ
「あ、ああ!も、もちろんだ…!!実技試験の特訓ばかりで勉強がおろそかになんてなってないぞ?」
「アスくん…。自白しちゃってるよ」
「あ……」
僕から視線を外すように背を向けていたアスが恐る恐るこちらを見る……
「アス。ちょっと正座」
「え…?で、でももうすぐHRが…」
「ごたごた言ってないで正座!!」
「はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
少し泣きそうになりながら、僕の前に正座するアス
「あちゃー。これはちょっと見せられないよねー。ストラトスさん。私の席に行こう、ね?」
「は、はい」
ミルテによってアインハルトさんが避難させられる。当のアインハルトさんは?がいっぱい浮かんでいる様子
「さぁO☆HA☆NA☆SHIしようか?」
「い、いやああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
その後、机に突っ伏してごめんなさいを連呼しているアスの姿が確認されたそうな……
筆記試験は4時限までで、お昼休みを挟み、実技試験に入る。ま、今日の指名組じゃない人は帰ってもいいんだけどね
指名組は予め、誰を指名するかを担任に伝えてあるので、当日指名する人が帰るなんてトラブルは発生しないようになっているんだ
「僕は今回、誰も指名してないみたいだから、普通に帰れるんだけどね」
「でも、見て行くんでしょ?」
「そのつもりだよ」
今、僕はアス、ミルテ、アインハルトさんと教室にお弁当を食べている。午後の試験に向けての栄養補給だね
「それなのに、なんでアスは購買のパンなのかな?」
「うっ……。母さんがど忘れしたらしく……」
自分で作ると言うことを覚えようよ。君のお母さんはもの凄い天然なんだからさ
「お前はずっと自分で作ってるよな……。あの部屋で…」
「汚くて悪かったね」
「あはは…。また掃除しに行こうか?」
ミルテの提案はありがたいけど、遠慮するよ。流石に毎回毎回、ミルテに頼むわけにもいかないから……
「ミルテさんはクロムさんの部屋に?」
「うん。この頃は行ってないけど、結構行ってる方だよ。クロムくんって片づけやらない人だから」
「流石に俺もあの部屋は引いた……」
うっ……
≪マスターの部屋は生活感たっぷりですからねー。ゴミとかはしっかりしていますけど、服とかは出しっぱなし
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