九話
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「ありがとッス。アインハルト」
「「ありがとうございます」」
ウェンディさんに続いてウェズリーちゃん達もお礼を言う
「ああ…。いえ……」
そう答えた瞬間、アインハルトの視界が少しぶれる
「あらら」
そして、ティアナさんに寄り掛かるように倒れてしまう
「す、すみません……。あれ!?」
「ああ。いいのよ。大丈夫」
「最後の一撃の時に一瞬だったけど、高町ちゃんはカウンターを打ち込んでたんだ。それが時間差で効いてきただけだから、心配いらないよ」
「く、クロムさん……!?」
はーい。クロムさんですよー
「だ、大丈夫……。大丈夫、です」
無理に動くけど、やっぱりふら付いて倒れてしまう
「よっと!」
今度はスバルさんだね
「いいからじっとしてろよ」
「そのまま、ね」
「……はい」
恥かしいのか、少し頬を赤く染めるアインハルトさん
「それにしても遅かったな。クロム」
「モニターで試合を見ながら来ましたから。見応えがありましたよ」
やっと今の時点での二人の本気も知れた事だしね
「んで、断空拳はさっきのが本式か?」
「足先から練り上げた力を拳速から打ち出す技法そのものが「断空」です」
へー気とかは使わないのかな?断空拳を出す時に気は感じられるんだけど……
「私はまだ拳での直打と打ち下ろしでしか撃てませんが」
「なるほどな。――――で、ヴィヴィオはどうだった?」
そのノーヴェさんからの質問を受けた時、一瞬だけこちらに視線を向けたアインハルトさん
「彼女には謝らないといけません。先週は失礼な事を言ってしまいました。――――訂正しますと」
「そうしてやってくれ。きっと喜ぶ」
そう言ってニカッと笑うノーヴェさん
車椅子を動かし、アインハルトさんに近づく……
「答えは見えた?」
「クロムさん。……はい。彼女は覇王《わたし》が会いたかった聖王女ではありません。……ですが、わたしはあの子とまた戦いたいと思っています」
「うん。合格。その回答を待ってたよ」
未だに目を回している高町ちゃんの元へ近寄り、手を取るアインハルトさん
「はじめまして。……ヴィヴィオさん。アインハルト・ストラトスです」
それは起きてる時に言ってあげればいいのに……
「それ、起きてる時に言ってやれよ」
ノーヴェさんが同じ事を考えていたみたい
「……恥ずかしいので嫌です」
プイっとそっぽむいてしまう。全く、素直じゃないね
「どこかゆっくり休める場所に運んであげましょう」
「「はい!」」
アインハルトさんが高町ちゃんを背負い、休める場所へ連れて行く……
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ