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冥王来訪
第三部 1979年
孤独な戦い
威力偵察 その2
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の恐怖は変わりないのだから。
「これだけ大規模な作戦ですから、ソ連赤軍を刺激するのは必須。
上手く宇宙基地を作れたところで、核ミサイル攻撃などを受ければ……」
 副大統領の答えは実に明快であった。
閣僚たちの目が、彼の下に集まる。
「それについては、私の方で考えがある。
世界を黙らせる良い方法がある。
近いうちに、発表できるであろう」
 これで、月面降下作戦は実施できる。
副大統領の言葉は、大統領を満足させるに十分だった。
「実に欣快(きんかい)だ。
30有余年前のロスアラモスでの出来事が昨日のように思い出されてくる」
満面に喜色をたぎらせながら、
「よし、諸君!盛大な晩餐会を催そう」

 その夜、ホワイトハウスでは各界の関係者を集めた盛宴が開かれていた。
総勢、500名の来客を前に、大統領は挨拶を始める。
「今晩の催しに集まってくれた、紳士淑女の諸君(レディースアンドゼントルマン)
私の生涯において、今日ほどうれしい日はない。
少年の日のような心のときめきすら覚える」
 ことばは世のつねのものだが、万感の真情と尊敬がこもっている。
料理も豪華で、贈答品も両手に余るほどだった。
大統領の演説に万雷の拍手が鳴り響く。
「博士たちよ、よくぞG元素爆弾を完成させてもらった。
米国の知能である各分野の200名の権威者たちの内、3名の物がこれを成功に導いた。
このことは、地上に第4のローマ帝国を建設を可能にし、まさに望外の喜びである」
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