第三部 1979年
孤独な戦い
威力偵察 その2
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土星は太陽系の第6惑星で、これまた巨大なガス惑星であった。
木星との大きな違いは、土星の赤道上を平行に囲む環であった。
1610年にガリレオ・ガリレイが発見し、最初は耳として紹介された。
今のように環であることが判明したのは、1655年にホイヘンスが確認してからである。
分厚い板のように見える土星の輪は、無数の微小天体の集まりであることが判明している。
ガス惑星である土星の表面は,厚い大気層に覆われていた。
大気の主成分は、大量の水素・ヘリウム・メタン・アンモニアなどである。
また土星の衛星・タイタンは厚い大気に覆われており、大気層を含めれば、木星の衛星ガニメデを凌駕する大きさであった。
別な衛星・エンケラドスは表面を厚い氷に覆われた白い星であった。
だがこの衛星には、ガニメデやタイタンとは違う変わった傾向があった。
有機物と謎の熱源、そして液体の水の3つの要素が全て揃っている。
生命体が存続可能な条件がそろっており、地球外生命体の根拠地の一つと推定されるほどであった。
マサキは、土星そのものではなく、タイタンやエンケラドスなどの衛星に注目した。
土星の衛星は、資源が豊富であり、またタイタンには大気層がある。
そしてエンケラドスには地下に大規模な水源と、マグマを中心とした熱源がある。
この二大衛星を秘密基地に改造すれば、BETA撃滅の前線基地に仕えるかもしれない。
人工知能を搭載した作業用ロボットを使って、大規模な戦術機工場を作る。
あるいは巨大戦艦の建造基地にするのも、良いかもしれない。
そんなことから、木星攻略から日を置かずに、土星の攻略にかかったのだ。
衛星・エンケラドスの地表は、全くの暗闇だった。
数万を超えるBETAの影が、目を赤く光らせながら、黙々と行進していた。
その時である。
突如として起きた大地震と共に地中から、地下のマグマ層が噴き出してきた。
発生した地震はマサキが引き起こした人工的なものだった
グレートゼオライマーの必殺技で「アトミック・クエイク」
マグニチュード10から12クラスの振動を加えた後に、核ミサイル飽和攻撃を実施する技であった。
また熱泉も天高く吹き上がり、エンケラドスを覆っていた氷の層を溶かしてゆく。
瞬く間に、エンケラドスにはマグマによる小さい沼がたくさんにできてきた。
氷の熱い表層は酷い泥濘になり、戦車級は、ぬかるみに没し、要塞級は動かない。
加えて、それとみて、いずこから現れたの戦術機隊が、横ざまに機関砲を撃ちかけてきた。
サンダーボルトA-10、6機、F-4Jファントム、6機、計12機である。
地球からはるかに遠い場所で、推進剤の補給も心もとない場所に、何故戦術機が現れたのであろうか。
それは、マサキが作った人工知
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