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八条学園騒動記
第七百三十話 種類が違うその七

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「我々もな」
「連合の発展を見て」
「やるべきことをだ」
「していくことですね」
「そういうことだ、では今度だ」
 大尉は上等兵に真剣な顔で話した。
「シマウマや象をな」
「食べますか」
「そうするか」
「その肉を買って」
「通販で買えるしな」
 連合ではというのだ、ただしその価格は他の家畜の肉一般に出回っているものより高くなっている。
「そうするか」
「そして実際にどんな味か」
「それをだ」 
 自分達でというのだ。
「確かめるか」
「そうですね、それもです」
 上等兵は真剣な顔で答えた。
「連合を知ることです」
「そうだな」
「まさに四本足ならですね」
「机や椅子以外はな」
「全て食べる国ですね」
「水のものは船以外でな」
「空を飛ぶものは飛行機以外で」
 そしてというのだ。
「二本足のものは人以外で」
「野菜や果物や山菜、茸類は」
「毒があるもの以外だ」
「兎角全て食べますね」
「例えば大根の葉だが」
 こうしたものもというのだ。
「しっかりとだ」
「食べますね」
「大根自体だけでなくな」
「葉もですね」
「しっかりとな、捨てる位ならだ」
「食べますか」
「家畜の餌にもな」 
 大根の葉をというのだ。
「するしな」
「兎角捨てないのですね」
「食べられるならな」 
 それならというのだ。
「まさにな」
「捨てるものはない」
「捨てるのはもうだ」
「どうにもならない」
「そうしたものでないとな」
 さもないと、というのだ。
「捨てない、人もものもな」
「捨てないですね」
「捨てればそれで終わりだ」
 その時点でというのだ。
「人材は特にだ」
「切り捨てますと」
「もうどうにもならない、だが」
「それをですか」
「捨てずにな、育て向いている仕事に就ければ」
「役に立ちますね」
「連合では雑草という名の草はないと言われている」 
 昭和帝が残されたお言葉である。
「実際にだ」
「どんなものもですね」
「役割がありな」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「最後まで、ですね」
「働いてくれる、死ぬまでだ」
「捨てないですね」
「死ねばな」  
 その時はというと。
「これまでの功績を讃えてだ」
「そうしてですか」
「丁重に弔う」 
 そうするというのだ。
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