第百九話 四人で話すことその十二
[8]前話 [2]次話
「もうね」
「天国か地獄で」
「そう、草葉の陰とかでね」
美奈代はこの表現を用いた、そのうえで言った。
「泣くわよ」
「折角残したものをそんなことに使われたら」
「そんなことに使うよりも」
「他のことに使わないとね」
「そうよ」
絶対にというのだ。
「間違ってもホスト遊びはね」
「しないことね」
「男の人だったらキャバクラね」
「そっちも駄目よね」
「キャバクラにはまって」
そうなってというのだ。
「借金作る人もね」
「同じよね、ホスト遊びと」
「お金吸い上げられても」
「縁の切れ目ね」
「そうなってね」
それでというのだ。
「本当にね」
「終わりね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「そこにいいものなんてよ」
「ないわね」
「はまってもね。行ってもそれなりにね」
「飲んでお話する」
「それでいいのよ」
「ああした場所は」
「他にすることはね」
それこそというのだ。
「一切ね」
「ないわね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「はまる場所じゃないのよ、まあ麻薬よりはね」
「まし?」
「あれは最悪だから」
麻薬に陥ることはというのだ。
「ホスト以上にはまるのは馬鹿よ」
「犯罪だしね」
「ホスト遊びは犯罪でなくても」
「麻薬は犯罪だしね」
「そして身体も心もボロボロになるから」
このこともあるからだというのだ。
「ホスト以上にしたら馬鹿よ」
「覚醒剤とかね」
「そう、しないことよ」
「それしかないわね」
「そうよ、それでだけれど」
姉は妹にあらためて言った。
「もうすぐ寝るでしょ」
「歯を磨いてね」
「じゃあね、また明日ね」
「ええ、それじゃあアイス食べ終えたら」
その後はというのだ。
「今言った通り歯を磨いて」
「寝るのね」
「そうするわ」
「それじゃあね」
「ええ、私もそうするし」
「お互い寝て」
「また明日よ」
こうした話もした、そしてだった。
富美子はアイスキャンデーを食べ終えると自分で言った通り歯を磨いた、その後でベッドに入って寝た。起きた時は酒は残っておらず実にすっきりとしていてそこに幸せも感じた。
第百九話 完
2023・11・8
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ