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夢幻水滸伝
第三百二十八話 時間を操る力その十七
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「この州も大丈夫だ、そしてそなたの様な者が星の者に多ければ」
「この世界もかしら」
「救える」
 断言したのだった。
「わしを倒せる筈がまず話を聞いて治してくれてアドバイスもしてくれた」
「そうしたからなの」
「種族が違うがそこまでするとはな」
 感嘆して言うのだった。
「見事だ、その器ならだ」
「アイオワ州を救えるというのね」
「そしてそなたの様な者が多ければな」
 星の者にというのだ。
「この世界もな」
「救える、期待しているぞ」
「そう言ってもらって何よりね」
「わしはドラゴンとして若輩だがわかる」
 ドラゴンは非常に長寿な種族である、それこそ一万年生きるなぞ普通のことだ。人とはそのことも違うのだ。
「まだ二千年のな」
「二千年ね」
「人間で言うと二十歳になるか」
「そう聞くと若いわね」
「そうだな、だからだ」
「若輩者って言うのね」
「それでこの世界が一つになるのも見た」
 このこともというのだ。
「恐ろしい勢いで進んでいた」
「あたくし達が来る前に」
「そして世界が一度石になり海に沈み」
 そうなってというのだ。
「戻った時は共に石になっていた」
「ドラゴンもそうだったのね」
「そして世界が戻り無数に分かれているのが今だ」
「一つになったのに」
「そしてだ」
 さらに言うのだった。
「危機が迫っているというが」
「その危機からこの世界を救うのがあたくし達ということね」
「そうだな」
「そうなのね」
「ではだ」
「ええ、これからね」
「わしは地下世界に戻り結婚するが」
 ミッチェルを見て言うのだった。
「そなたはこの世界を救うな」
「そうするわね、それでお手紙はデモインの市庁舎に宜しくね」
「ことが収まれば手紙を送る」
 デモインの市庁舎にというのだ。
「そうするからな」
「待ってるわね」
「それではな」
 ドラゴンは笑顔で応えた、そして地下世界に戻る為にそちらに出入り出来る穴のある北極点に向かって飛んで行った。
 その彼を見送りことの次第を村長に話すと村長は驚いた。
「まさか倒さずに」
「はい、そうしてです」
「ドラゴンを帰らせるとは」
「戦いだけが方法でないのですね」
「そうです、あたくしも戦いを考えていましたが」 
 それでもというのだ。
「そうならずに済んでよかったです」
「素晴らしい、戦わずしてとは」
「ドラゴン相手にですか」
「ドラゴンに勝っても凄いですが」
「こうしてことを収めてもですか」
「凄いです」
 まさにというのだ。
「実に、では」
「はい、お返事を頂きたいですが」
「これから宜しくお願いします」
 これが村長の返事だった、そうしてだった。
 村はミッチェルの勢力圏に入りアイオワ州は完全に彼の
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