第一章
[2]次話
イタリア語でオッケー
世界中から人が来る八条学園幼等部においてだ、小学四年生の寺西真利亜、きらきらとした黒目がちの大きな丸い目と小さなピンクの唇に丸顔で黒髪をおかっぱにした彼女は母を訪ねて三千里を読んで首を傾げさせた。
「あれっ、マルコってイタリア人よね」
「それがどうしたの?」
そのイタリア人のミレッラ=バスティアニーニブロンドの縮れた長い髪の毛で黒い目に高い鼻を持つ彼女が真利亜の言葉を聞いて言った。
「私の国の人よ」
「そうよね、いやマルコアルゼンチンまで行くでしょ」
まさに母を訪ねてだ。
「アルゼンチンってスペイン語よね」
「中南米の殆どがね」
「何か普通に会話してるけど」
アルゼンチンにおいてというのだ。
「通じるの?マルコスペイン語話してるの?」
「話してないわよ」
あっさりとだ、ミレッラは答えた。
「私その本イタリア語で読んだことあるけれど」
「イタリアで」
「ええ、日本語訳でなくてね」
「そうだったのね」
「そっちでもね」
「普通にアルゼンチンでお話してたの」
「マルコってまだ子供で」
主人公である彼はというのだ。
「スペイン語の勉強もね」
「してないのね」
「ええ、そうよ」
「じゃあ何でお話出来るの?」
「だって殆ど同じだから」
実にあっさりとだ、ミレッラは答えた。
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