第170話
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〜クロスベル市・港湾区〜
「エステルちゃんによる並行世界の自分自身への何気ない質問から外交レベルの話に発展するとか、とんでもないね〜。」
「全くだ……そういえば、結局並行世界のエステルに翼が生えた理由は何だったんだ?」
エイドスとブライト家関連の話の様子を見守っていたナーディアは苦笑しながら呟き、ナーディアの意見に疲れた表情で頷いたスウィンはある事を思い出してエステルを見つめて疑問を口にした。
「ああ、”翼”?あの翼はあたしが”契約”している”天使”のニルや”女神”のフェミリンスの力を借りて翼を具現化しているのよ。――――――ほら、こんな風に。」
「その”天使や女神と契約している”という話にも突っ込みたい所が多々あるのですが………話を戻しますが、わたし達の世界のエステルさんも訊ねたその”剣”も結局何なのですか?その”剣”から凄まじい霊力を感じ続けるのですが……」
スウィンの疑問に目を丸くした後答えたエステルは自身の背中に白き翼を具現化させ、それを見た並行世界の面々が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中ジト目で呟いた”ティオ”はエステルの腰に鞘ごと刺されている剣――――――天秤の十字架に視線を向けて訊ねた。
「この剣――――――天秤の十字架は簡単に説明すれば、将来あたしの娘として生まれてくるサティアさんから預かっている”サティアさん専用の剣”よ。」
「へ………」
「将来”エステルの娘として生まれてくる人から預かっている”って一体どういう事なんだい?」
エステルの説明を聞いた”エステル”は呆け、”ヨシュア”は困惑の表情で訊ねた。
「レン達の”影の国”の時に現実の世界ではとっくの昔に既に滅んで魂だけの存在になっていた”異世界のある女神”も巻き込まれていてね。その”異世界のある女神”が”影の国”に巻き込まれた理由はエステルの無自覚による想念によるものでね。”影の国”に巻き込まれた事で”異世界のある女神”は偶然にもレン達のように”影の国”に巻き込まれた自分の死後もずっと生き続けていつか生まれ変わる事になる自分を探し続けた恋人とも再会する事ができてね。それで”影の国”からの帰還時、エステルのお陰で恋人と再会することができた事にエステルに心から感謝していた”異世界のある女神”は”感謝の証”として、その女神専用だった”神剣”をエステルに託した後”影の国”の”想念”の力を利用して自らの存在を魂へと変えてエステルの身体に宿ったのよ。」
「そして”異世界のある女神”の魂がエステルさんに宿った事で、”異世界のある女神”はエステルさんの娘として生まれ変わる事が確実になり……その女神専用だった”神剣”を扱えるエステルさんの娘が、生まれ変わった異世界の女神にな
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