暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第184話:希望に溢れる世界を愛して
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の声と共に、上空のオリオン座から光が降り注ぐ。その光は真っ直ぐティキを捉え、無限の神の力を与えた。
その力を使って、アダムはまず最初に自分に迫っていた脅威を打ち払う。
「消し飛びたまえ」
再びアダムが指を鳴らすと、ティキが軋むように動きその口を開けた。口には光が集まっていき、一筋の閃光がアダムに迫っていたクリスとマリアに向け放たれる。
「「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」
「クリスッ!? マリアッ!?」
強烈な光線により2人の連携技は容易く打ち破られ、巻き起こった爆発によりクリスとマリアは大きく吹き飛ばされた。奏が素早く2人の元へ向かうと、2人は辛うじて無事であったがイグナイトが解除され立つ事も儘ならない様子であった。
「う、ぐぅぅ……!?」
「く、ぁ……」
イグナイトとユニゾンによる連携技を容易く打ち破った神の力。それを目の当たりに、サンジェルマンが抱いたのは疑問であった。本当にあの力で、人類は支配の軛から解き放たれていたのだろうかと言う。
「統制局長ッ! 教えてください、局長。その力で本当に、人類は支配の軛より解き放たれていたのですかッ!?」
サンジェルマンの目からは、神の力はただ破壊を齎す為の暴虐にしか見えなかった。それは彼女にとっても忌まわしい、全てを支配し辱めるだけの悪逆。彼女が目指すものとは正反対であった。
その疑問を声を大にして叫ぶ彼女に、アダムは酷薄な笑みを浮かべながら答えを返した。
「出来る……んじゃないかな? ただ、僕にはそうするつもりがないのさ。最初からね」
それはつまり、彼の今までの言葉は全て虚言だと言う事に他ならない。彼は最初から、世界を支配の軛から解放するどころかそもそもバラルの呪詛をどうこうするつもりすらなかったと言う事。サンジェルマン達は今までずっと、彼により謀られていたのだ。
自らが今まで行ってきた事、犠牲にしてきた命が無駄であったと思い知らされ、サンジェルマンは絶望に膝をついた。
「私は……私は今まで、何の為に…………!?」
「サンジェルマンッ!?」
「あのロクデナシッ!? ここまでとはッ!」
絶望し心折れそうになるサンジェルマンを、カリオストロが支えプレラーティがアダムに怒りを露にする。そんな中、颯人は彼女が膝をついた際に落としたガーベラを拾い上げると無理矢理立ち上がらせその頬を軽く叩いた。
「しっかりしなさいって、ほれ」
「ッ、な、何を……!」
「落とし物だよ」
「ぁ……」
颯人が無理矢理サンジェルマンに持たせたのは、希望の花言葉を持つガーベラの花。胸元に押し付けるように渡されたそれに、サンジェルマンは何と言葉を返せばいいのかと思案する。
「颯人君……私は……私は……」
「間違
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